【健康栄養科学科】広島県の食材をPR! 東広島市 上ノ原牧場カドーレを訪問しました!

9月11日(木)に健康栄養科学科の学生が、広島県東広島市「上ノ原牧場カドーレ」を訪問し、広島県の地産地消について学びました。その報告をFUKUDI Magメンバーの石井がお届けします。

 


 

健康栄養科学科では、「ひろしま地域食材PR促進事業」の一環で、毎年 広島県産農林水産物の生産者を訪問し、食材をPRしています。この活動は、県産農林水産物への理解を深めるとともに、県産農林水産物の食材としての価値を高め、県民に広くPRすることにより、地産地消の推進を図ることを目的としています。令和7年度は、東広島市福富町の「上ノ原牧場カドーレ」を訪問し、牧場で搾乳された牛乳を使用したチーズを取り上げ、PRします。今回、栄養教育研究室(津吉哲史教授、山崎真優助手)とゼミ学生4年2名、桜井奏恵助手、1年生3名で牧場を訪問し、牛乳などの加工製品や生産状況などを見学・調査しました。

 

「上ノ原牧場」は、約35年前に酪農の奥深さに惹かれた上田敏英社長の思いから誕生しました。牧場での付加価値を求めて酪農経営に取り組むため、1998年より「上ノ原牧場カドーレ」をオープンし、牛乳出荷だけでなく乳製品(ジェラート)の開発を行い、牛乳を新しい価値としてお客様へ届ける経営を展開されています。さらには、牧場内にレストラン、チーズ工房、カフェ、チーズケーキ工房をオープンされ、お客様が生産の現場を見ることができる牧場で、大切に育てられた乳牛から絞られた新鮮な牛乳を使用した乳製品を提供されています。

「上ノ原牧場カドーレ」に到着しました。牛、ヤギ、ヒツジなど、さまざまな動物がお迎えしてくれます。到着後、川のせせらぎが気持ちいいテラスにご案内いただき、上田敏英社長よりご挨拶をいただきました。

ご挨拶の後、「ふりふりバターづくり体験」をしました。牧場の新鮮な牛乳と生クリームの入ったボトルを勢いよく振ると、液体状の中身が固まってきて、重みを感じるようになります。さらに振り続けると、シャバシャバと音がなります、これは、ボトル中の牛乳が脂肪分と液体に分離したためです。この脂肪分がバターとなり、液体はバターミルクとなります。出来立てのバターとバターミルクを試食してみました。バターはなめらかで風味よく、バターミルクは爽やかで飲みやすく美味しかったです。この体験を通して、牛乳から加工品ができる過程を学ぶことができました。

 

次に、牧場で飼育されている牛へのエサやり(もぐもぐ体験)をしました。牧場の牛は大きく、たくさんエサを食べます。学生・教員全員でエサやりをしましたが、あっという間に完食してくれました。牛はとても穏やかで、学生も優しく撫でながらエサやり体験ができました。上ノ原牧場では、私たちがエサやりをした屋外の飼育場だけでなく、屋内(牛舎)でもフリーバン(放し飼い)方式をとっており、牛たちが感じるストレスを軽減し乳量アップ、病気の発生を最小限に抑えることができるそうです。自由な環境で飼育されている牛だから、優しく触れ合うことができ、美味しい牛乳をつくることができると学びました。

エサやり体験の後は、上ノ原牧場カドーレの職員様より牛舎をご案内いただきました。牛舎には現在13頭の牛がいて、毎日朝晩搾乳し、1頭の牛から1日30リットルも牛乳が取れるそうです。この牛乳は牧場内で加工し、牧場名物のチーズケーキを始め、ジェラート、チーズなどに加工されるそうです。私たちが訪問した際、仔牛が1頭いたため、職員様のご厚意で哺乳体験をさせていただきました。小さな牛でしたが、力強くミルクを飲んでいました。牛は1年で成牛となり、2歳で仔牛を産むそうです。成牛となった牛は6、7歳まで毎日搾乳をするそうです。こんなに近くで牛を見る機会が少ない学生は興味津々の様子で、それぞれの牛の特徴や搾乳の具体的な方法など、職員の皆様に多くの質問をしていました。

最後に牧場内で営業されているお店で商品を購入し、試食させていただきました。まず訪れたのは「上ノ原牧場 チーズケーキ」店さんです。牛乳本来の甘みと旨みをそのままに、ひとつひとつ手作りされているチーズケーキをいただきました。牛乳の味が濃くなめらかで、これまで食べたことないほどおいしいと、試食した学生は驚いていました。その他、シュークリームやプリン、ロールケーキなどを試食しました。次に「ジェラテリア カドーレ」さんを訪問しました。搾りたての牛乳を使用したジェラートは牛乳の風味そのままで、やさしい味わいでした。試食を通じて、フレッシュな牛乳を活かす加工品や料理について学び、地産地消への意欲や、上ノ原牧場カドーレの乳製品を活かしたレシピ開発への思いが高まりました。

 今回の訪問を通して、おいしい牛乳を作るための生産者の皆様の努力や、動物を大切にする思いを強く感じました。また、牧場でできる体験活動や、今回の訪問のような教育機関への学びの支援など、一般の方へ酪農や食、いのちについて考えるきっかけづくりにも貢献されていることがわかりました。「上ノ原牧場カドーレ」の上田敏英社長をはじめ、皆様には大変お世話になりました。厚く御礼申し上げます。

この訪問で経験させていただいたこと、学んだことを活かし、牧場で販売されているチーズを活用したレシピを開発する予定です。また、開発した料理の一部は10月25日(土)の三蔵祭で配布する予定です。健康栄養科学科で、たくさんご用意してお待ちしておりますので、「上ノ原牧場カドーレ」のおいしいチーズをぜひ味わってみてください。

この活動は、令和7年度 ひろしま地域食材PR促進事業の一環で行っています。(実施責任者:津吉哲士教授、報告記事:山崎真優助手)

 

学長から一言:広島県の地域食材PR促進事業に協力している健康栄養科学科の皆さんが、東広島市にある企業「上ノ原牧場カドーレ」を訪れ、地産地消の実践について理解を深めるとともに、牧場で販売されているチーズを使ったレシピ開発に挑戦。新鮮な牛乳から作ったチーズがどんな魅力的な食品に生まれ変わるでしょう。来る大学祭での披露が楽しみです。