【心理学科】2025年度 心理学科就職体験発表会

心理学科では2025年12月4日(木)、学部3年生と大学院1年生を対象とした「就職体験発表会」を実施しました。福山大学では毎年この時期、就職活動を経験した卒業生・修了生から直接話を聞ける機会を設けています。就職活動の体験談だけでなく、仕事内容ややりがいを知ることで学生の意欲向上につなげることが目的です。心理学科赤澤が報告します。

 

今年度の3年生は、心理学科がコース制度を導入した一期生となるため、就職体験発表会でも心理臨床コースに関わる福祉領域と医療領域から各1名、司法犯罪コースに関わる犯罪領域と矯正領域から各1名の、計4名の卒業生と修了生が発表してくれました。
まず最初に発表してくれたのは、2013年度修了生で、株式会社トータルウィン放課後ディサービスあそLaboにて児童の発達支援を行っている松村宏馬さんでした。児童を支援する仕事のやりがいや、どういった人材が求められているのかについて発表してくれました。在校生には、「今学んでいる全ての科目が将来に生きる」と力強いメッセージを伝えてくれました。

<松村さんが発表している様子>

 

2番目に発表してくれたのは、2023年度修了生の粟根大貴さんで、医療法人仁康会小泉病院で公認心理師として仕事をされています。粟根さんは就職して2年目ですが、カウンセリング、心理検査、ひきこもり支援、ゲーム依存者を対象としたプログラムの実施等々、様々な業務に取り組んでおられるということでした。また、在校生には自分の強みを持っておくということを伝えてくれました。ちなみに、粟根さんの強みは、学生時代に学業以外に取り組んだボランティアやアルバイトで培った企画力や実践力とのことでした。
         

<粟根さんが発表する様子>

 

3番目の発表者は、2024年度卒業で岡山中央警察署に勤務する桒原華さんでした。桒原さんは入学当時から警察官を志望しており、就職試験対策も1年時から行っていたそうです。在校時には、就職試験のための勉強と卒論のための実験とで非常に多忙な日々だったそうですが、それを乗り越えられたことが現在の仕事に取り組む力にもなっていると話されました。就職してまだ1年目で、大変な現場も経験されたようですが、仕事にやりがいを感じておられるとのことでした。
        

<桒原さんが発表している様子>

 

最後に話をしてくれたのは、同じく2024年度卒業で貴船原少女苑にて法務教官として勤務している黒籔妃夏さんでした。実は、黒藪さんも最初は警察官志望だったそうですが、指導教員の勧めにより法務教官を目指すようになったとのことでした。法務教官の仕事への興味がより高まったのは、インターンシップを経験してからということでした。仕事を始めて1年目ということで、様々な業務をこなす必要があり、一時はストレスが溜まった時期もあったということですが、先輩職員に話を聞いてもらって、今はそれを乗り越え、仕事にもやりがいを感じていると話されました。

<黒藪さんが発表している様子>

 

4名とも各々異なる専門職ではありますが、各々の領域で共通して必要とされているのは、アセスメント力やコミュニケ―ション力といった心理学の基礎であり、在校生にとっても大きな刺激となりました。発表会が終わった後も、在校生はその場に残り、発表者に熱心に質問したり、仕事内容などについて教えてもらったりしていました。

90分という時間の制約はありましたが、4名の発表者の話を聞いて、3年生とM1の就職活動への動機づけは確実に高められたと思います。福山大学では、学びの出口として就職を重視し、全力で学生をサポートしています。おかげさまで、心理学科のここ数年の就職率はほぼ100%となっており、その成果が現れています。

これからいよいよ就職活動も本格化!皆さんが最終的に理想の仕事に辿り着けるよう、我々教員もサポートしたいと思います!

 

 

学長から一言:心理学科の卒業生、大学院修了生が講師となって実施された就活のための就職体験発表会は、これから就職しようという在学生にとってまたとない機会になったようです。在学中に修めた心理学の専門知識を活かして現在の職場で活躍している4名の発表者の話は、借り物でなく、自分自身が経験して来たことですから、ずいぶんと迫力があり、後輩の皆さんの心を揺り動かしたことでしょう。