【情報工学科】全学FD研修「教育におけるAI活用に関する情報提供」が開催されました

12月3日、全学FD研修(教員研修)が実施されました。テーマは「教育におけるAI活用に関する情報提供」です。情報工学科の金子邦彦教授、西田友是客員教授、今井勝喜准教授、滑川裕介准教授の4名が登壇し、それぞれがAI時代における教育の実践例を紹介しました。中道教授と天満助教が報告します。

金子邦彦教授:AI基礎知識と導入時の注意点
金子教授は、私たちが日常的に使っているAI技術を例に挙げました。
スマートフォンの音声入力やGoogle検索などです。AIの活用法として、「退屈な作業をAIに任せる」ことを示しました。具体的には、長大な資料の要約、画像からの表データ抽出などがあります。学生は実際に授業で、ゲーム制作の相談やPythonコード生成にAIを活用しています。一方で、注意点も強調されました。AIは時に存在しない論文や架空のデータを作り出すことがあります。これを「ハルシネーション(幻覚)」と呼びます。AIは万能ではありません。
スマートフォンの音声入力やGoogle検索などです。AIの活用法として、「退屈な作業をAIに任せる」ことを示しました。具体的には、長大な資料の要約、画像からの表データ抽出などがあります。学生は実際に授業で、ゲーム制作の相談やPythonコード生成にAIを活用しています。一方で、注意点も強調されました。AIは時に存在しない論文や架空のデータを作り出すことがあります。これを「ハルシネーション(幻覚)」と呼びます。AIは万能ではありません。

西田友是客員教授:AI活用の実践的事例紹介
西田客員教授は東京大学名誉教授でもあります。「プログラマーの9割以上がAIを活用している」という現状を示しました。
印象的な事例として、ある文系の女子大学生の話が紹介されました。彼女はAIを使って100日間ゲーム作りに挑戦しました。その結果、IT企業を立ち上げるまでになりました。西田客員教授が実践するCGプログラミング教育では、学生は日本語でAIに指示を出します。そして、生成されたプログラムを試しながら3次元コンピュータグラフィックスを学びます。
印象的な事例として、ある文系の女子大学生の話が紹介されました。彼女はAIを使って100日間ゲーム作りに挑戦しました。その結果、IT企業を立ち上げるまでになりました。西田客員教授が実践するCGプログラミング教育では、学生は日本語でAIに指示を出します。そして、生成されたプログラムを試しながら3次元コンピュータグラフィックスを学びます。

今井勝喜准教授:教育現場でのAI活用
今井准教授は「もはやAIを使わない手はない」と述べ、実践例を紹介しました。
一つは放送大学の印刷教材作成です。音声認識AI「Whisper」で講義動画を文字に変換しました。次に、対話型AI「Claude」で教材に適した文体へ変換しました。専門英語の授業では別の工夫が行われています。LLM(大規模言語モデル)自体を解説する技術文書を学生が読み解くことにより、学生はAIの能力と限界を深く理解できます。また、「ローカルAI」についても説明がありました。これは自分のパソコン内で動作するAIのことです。個人情報や機密情報も安全に処理できます。
一つは放送大学の印刷教材作成です。音声認識AI「Whisper」で講義動画を文字に変換しました。次に、対話型AI「Claude」で教材に適した文体へ変換しました。専門英語の授業では別の工夫が行われています。LLM(大規模言語モデル)自体を解説する技術文書を学生が読み解くことにより、学生はAIの能力と限界を深く理解できます。また、「ローカルAI」についても説明がありました。これは自分のパソコン内で動作するAIのことです。個人情報や機密情報も安全に処理できます。

滑川裕介准教授:学生へのAI活用教育の体系的アプローチ
滑川准教授は、AIによる個別最適化教育の可能性を示しました。
自分の実力に合った自習をしたい、成長したいと思ったときに、AIを使った自習ができます。具体的な仕組みは次の通りです。自分でAIに「もっと簡単に」「もっと難しく」と指示すると、自分のレベルに合った問題へ調整されます。その会話の繰り返しをAIが覚えていて、AIが人間の理解度を把握します。そして適切な問題を生成します。AIは、専門用語の解説や、誤答に対するアドバイスもできるようになりました。ただし、注意点もあります。AIが誤った情報を正しいものとして提示する場合があります。対策として「ファクトチェック」が必要です。これは回答の根拠を確認することです。
自分の実力に合った自習をしたい、成長したいと思ったときに、AIを使った自習ができます。具体的な仕組みは次の通りです。自分でAIに「もっと簡単に」「もっと難しく」と指示すると、自分のレベルに合った問題へ調整されます。その会話の繰り返しをAIが覚えていて、AIが人間の理解度を把握します。そして適切な問題を生成します。AIは、専門用語の解説や、誤答に対するアドバイスもできるようになりました。ただし、注意点もあります。AIが誤った情報を正しいものとして提示する場合があります。対策として「ファクトチェック」が必要です。これは回答の根拠を確認することです。
報告:中道教授、天満助教
AIはすでに私たちの生活に深く浸透しており、教育分野でもその活用が急速に進んでいます。AIの導入により、従来は困難だった教育が可能となり、より効果的な学びの場が実現できます。このようにAIを活用し新たな価値を創出できる人材が、これからの社会で求められています。
学長から一言:世間の耳目に届くという意味での登場から、瞬く間にわれわれの日常生活にすっかり浸透してしまった感のあるAIです。そのAIを授業でいかに活用するかについて、本学の専門家4名を講師として実施された教員研修はまさしく時宜を得た企画でした。目覚ましい効用の一方で、おそらく経験するであろう危険性についても警鐘が鳴らされました。文章の構成を考える際に、用紙の前で鉛筆なめなめ頭をひねったのは過ぎ去った遠い昔話になりました。






