【建築学科】新任教員2名(島田教授・山下准教授)をご紹介します!

建築学科では今年度2名の新任教員をお迎えしました。島田教授と山下准教授から相互にインタビューした様子が届きましたので、同学科FUKUDAI Magメンバーの大畑よりお知らせします。

写真の左側が山下准教授、右側が島田教授です。
(以下、島田教授を【島】、山下准教授を【山】とします。)
◇福山大学や建築学科の印象など◇
【島】着任して2か月ほど経ちましたが、福山大学の印象はいかがですか?
【山】まず、環境が素晴らしいと感じました。
桜やツツジがたくさん咲いていて、都市部には絶対にない魅力がたくさんあるキャンパスですね。
そして、地域連携に積極的な大学だなと思っています。着任後は「神な備」の活動にも参加しています。実務家だった時に地域の空き家対策などに取り組んだことがあるのですが、いろいろ相談できる大学は地域にとってとても貴重な存在です。今後はその一員として貢献できればと考えています。
学生は、一言でいうと「まじめ」な印象がありますね。演習にも黙々と取り組んでいますし。一歩踏み出せない学生には、「まずは、やってみよう!」と後押ししていきたいです。
島田教授はいかがですか?

【島】私は福山大学の大学院(修士課程・博士課程)を卒業していて、これまで福山大学で10年ほど非常勤講師をしていたので、馴染みのある場所ではありますが、気持ちは新入生のように新鮮です。学生のみなさんは、とてもフレンドリーで、何事にも真摯に取り組んでいる印象が私もあります。
私が学生だった頃を思い返すと、同期の院生方とは、一回りくらい歳の差がありましたが、学会発表やゼミ合宿、イベント等、忙しいけれども楽しい時間をともに過ごした記憶があります。
進学したきっかけは、知人の医療関係者から福祉建築の専門家になってほしいと声を掛けられたからです。専門としている建築関係者が少ない中、認知症高齢者や建築心理学等に詳しい先生がいらっしゃる福山大学建築学科に入学しました。
【山】島田教授は着任前から、福山大学に関わりがあったんですね。

◇専門分野やこれまでの活動について◇
【島】山下准教授はこれまでどのような活動をされてきたか教えてください。
【山】古民家再生工房というところで、地域の中で活躍する建築家が専門家としてどのような仕事をすべきかを学んで、その後工務店の役員をしながら設計だけではなく現場にも関わってきました。
その後、独立して設計事務所を立ち上げ、古民家のリノベーションを中心に携わっていました。
島田教授は、福祉に関する建築をご専門とされていると聞きましたが、どのような経緯がありましたか?

【島】設計事務所やハウスメーカーで働いていた頃に、以前に住んでいた香川県内に福祉の建築の専門家がいないと聞き、福祉に関することや福祉住環境について勉強を始めました。
その後NPOを設立して、理学療法士、医師、介護福祉士など様々な方と連携して、建物に関する相談や改修をお手伝いする活動をしています。
当事者に寄り添って、内面の深いところまで理解して関わる必要があると強く感じていて、このような経験談を授業でも学生に話しています。

◇これからの研究・活動について◇
【島】山下准教授はこれからどのような研究をされるご予定ですか?
【山】成果を地域に還元できる研究を行いたいです。
今行っている町並みを歩く時の人の目に映る変化を表記する研究も、地域の伝統的な景観を保全する実務で使うことを目指しています。
他にも、建築を通じて地域課題の解決につながる研究にも取り組んでいきたいと考えています。

【山】「工学部・建築学科」と聞くと、設計や構造など建築物のハード面での研究をまずイメージすると思いますが、これからの地域のためには建築を造ることだけでなく、どのように使い続けていくかを考えることも重要です。
そのため、地域での様々な意見を取りまとめる方法や、継続的に行うことができる仕組み作りなど、関係する人たちの「気持ち」を考慮したソフトの研究もとても大切だと思っています。
地域との結びつきが強い福山大学は、このような研究にとても適した環境だと感じています。
島田教授の研究ビジョンも聞かせてください。
【島】先ほどご紹介したNPOでは、精神障がい者のメンタルサロンや、地域のいきがいづくりになる居場所づくり活動を行っています。これらは私の研究の一端を担っています。
今後の研究としては、在宅の生活を施設に、施設の機能を地域に展開していく手法を明らかにしていく研究をしたいと考えています。そのため、情報感度を高めて日常的な住生活のキーワードを探していけたらと思います。
今日はありがとうございました。
【山】こちらこそ、ありがとうございました。
学長から一言:4月に建築学科に着任の島田美和子教授と山下敬広准教授、福山大学へようこそ! 二人とも長年にわたる実務経験を身に付けた文字どおり即戦力となる建築専門家。頼もしい方々を迎えて、建築学科の教育・研究の厚みがグッと増したようです。二人ともキーワードは「地域との連携」。建築学科の学外に向けての発信力がいっそう高まることを期待しています。






