【国際センター】福山大学での留学経験が一冊の本に ―ブルガリアの元交換留学生が日本を紹介―

10年前、ブルガリアのソフィア大学から交換留学生として福山大学で学んだ Ivelina Genkova さん(現Ivelina Vazharova さん)が、このたび日本をテーマとした自身初の著書を出版しました。今回は、その出版に至るまでの歩みと、福山大学で過ごした一年間を振り返りながら、Ivelinaさんの現在について、国際センターFUKUDAI Magメンバーのがご紹介します。(投稿:国際交流課・坪根)

 

本のタイトルは、“Japan: While I Was Learning to Be Far Away”(ブルガリア語題:„Япония: Докато сеучех да бъда далече“)。ブルガリア語で書かれた、日本の文化や伝統、日常生活、さまざまな場所や物語を紹介する一冊です。

この本が生まれる大きなきっかけとなったのが、Ivelinaさんが福山大学で交換留学生として過ごした一年間でした。

2015年から2016年にかけて福山大学で学んだIvelinaさん。留学中には、日本語スピーチコンテストにも挑戦しました。2016228日に開催された「第24回外国人留学生による日本語スピーチコンテスト」では、見事、最優秀賞を受賞しています。当時の様子は、福山大学のブログでも紹介されています。

http://blog.fuext.fukuyama-u.ac.jp/2016/03/blog-post_62.html

http://blog.fuext.fukuyama-u.ac.jp/2016/03/blog-post_15.html

​   【2016年、「第24回外国人留学生による日本語スピーチコンテスト」で最優秀賞を受賞したIvelinaさん】

さて、Ivelinaさんによると、本では、海外から見た日本の魅力を、よく知られたイメージだけでなく、日々の暮らしや小さな発見も含めて紹介しているとのことです。同時に、遠く離れた国で生活し、異なる世界を知る中で、自分自身についても新たな発見をしていく――そんな留学ならではの経験も、この本には込められています。

執筆だけでなく、調査、編集、書き直しを重ね、さらに出版過程でも出版社に任せるのではなく、自ら責任を持って取り組んだそうです。長い間パソコンの画面の中にだけ存在していたものが、実際の本となって目の前に並んだ時の感動は、言葉では表現しきれないものだったといいます。

そして、この本には福山大学とのつながりを感じさせる、もう一つの工夫があります。

表紙に描かれているのは「バラ」です。

ブルガリアは「バラの国」として知られています。一方、福山市も「ばらのまち」として、ばらを大切に育ててきた街です。Ivelinaさんは、このバラを「ブルガリアと福山市をつなぐもの」と考え、本を象徴するモチーフとして表紙に取り入れました。

福山大学で過ごした一年が、その後もIvelinaさんの中に残り続け、約10年の時を経て一冊の本へと結実したことは、本学にとっても大変うれしい知らせです。

福山大学とブルガリアとの交流は、これまで多くの教職員や学生によって築かれてきました。一つひとつの交流が、その時だけで終わるのではなく、その後の人生や新たな活動につながっていくことを、今回の出版はあらためて示してくれています。

Ivelinaさんからは、「福山大学は私にとって特別な場所」であり、今回出版した本をぜひ一冊、福山大学に置いてほしいとの申し出もいただいています。留学によって出会った国や人、文化が、年月を経て新たな形となり、再び福山大学へ戻ってくる――Ivelinaさんの本が、これから多くの読者の手に渡り、日本とブルガリア、そして福山をつなぐ新たな架け橋となることを願っています。

 

学長から一言:10年前にブルガリアのソフィア大学から本学に留学した Ivelina Genkova さん、留学中の体験も活かした日本文化に関するご高著の出版を心からお慶び申し上げます。おめでとうございます! 自著の表紙に載った自分の名前、とくに今回はバラの街、福山への思いも込めたデザインの表紙に載った名前を見た時の嬉しさ、誇らしさは著者にしか分からないものです。この書物を両国、そして福大との絆を示す証として本学図書館で大切にしたいと思います。