【国際経済学科】新任教員紹介 鈴木伸講師

今年度、国際経済学科には鈴木伸講師が新たに着任しました。ブログメンバーの足立がインタビューした様子をお伝えします。鈴木講師の専門はEU経済論です。

 

Q1. 福山大学への赴任前のことをお聞かせください(海外経験なども含めて)。

大阪の高校を卒業後、大学・大学院の9年間を京都で過ごしました。学部時代から地域経済の発展と公共財政の関係に関心があり、大学院ではフィンランドを中心に、地域政策と財政の研究を始めました。特に博士後期課程では、ヨーロッパに何度も渡航し、現地でインタビューや資料収集を行ってきました。2023年8月から約3か月間、機会を得てフィンランドのオウル大学 理学部 地理学ユニットにて、客員研究員としての経験もさせていただきました。

Q2. 福山大学の印象はどうですか。

山の中にある広々としたキャンパスで、落ち着いて教育・研究に取り組むことができます。また、元気でまっすぐな学生が多いことが印象的です。さっそくオリエンテーションでは新入生と一緒にしまなみ海道をサイクリングし、仕事であることを忘れて楽しんでしまいました(笑)。先生方も皆さん優しく、温かく迎え入れてくださり、心から感謝しています。

Q3. 福山市の印象はいかがですか。

地場産業の強さを実感しています。オンリーワン・ナンバーワンの企業が多く、「あの会社、福山本社だったの!?」と驚かされることがよくあります。福山市を含む備後地域が、日本を支えているのだと改めて気づかされました。また、産業都市である一方で自然も豊か。どのお店に入っても、魚はもちろん、肉や野菜も新鮮でとても美味しいです。これ以上太らないことが喫緊の課題です(笑)。

 

Q4. 現在の研究テーマについて簡単にお聞かせください。

フィンランドの地域発展について、国・自治体・EUがそれぞれどのような役割を担っているのかを、財政の観点から研究しています。研究内容は多岐にわたり、国の都市政策、地方自治制度、EUの補助金政策の研究なども行っています。また、所属していた研究室の関係で、フィンランドを含むヨーロッパ各国の再生可能エネルギー政策と自治体の役割についても研究しています。

 

Q5. 担当の授業内容について簡単にお聞かせください。

EU経済論、国際機関論、専門英語、教養ゼミを担当しています。国際経済学科に所属していることもあり、とくにEU経済論では、実際に私が現地で見聞きしたことを授業に反映させることで、学生がヨーロッパをはじめ海外に関心を持ち、実際に足を運ぶきっかけとなればと考えています。

 

Q6. この大学で成し遂げたいことがあればお聞かせください。

研究面では、これまで通りフィンランドやEU圏の研究を深めつつ、その成果を福山市や備後地域の地域政策に活かしていきたいです。教育面では、私の授業やゼミを通じて海外へ挑戦する学生を育てたいと考えています。そのためにも、できるだけ「生」の情報に触れられる授業を工夫していきます。また、国際経済学科では海外研修も行われており、その引率にも携わりたいです。

 

Q7. 趣味はありますか。

幼い頃から「旅行」にまつわることが趣味です。移動すること、食べることが大好きです。鉄道・飛行機・車などを使いながら、移りゆく景色を眺め、異なる空気を感じ、美味しいものを味わう場――そんな非日常を楽しむことが何よりの喜びです。海外研究も、趣味の延長かもしれません。また、大学院時代にはハンドドリップコーヒーにハマりました。コーヒーから始まるコミュニケーションに魅力を感じ、留学中もコーヒーを通じてルームメイトと親しくなりました。現在も研究室にハンドミルやドリッパーを持ち込み、コーヒーを嗜んでいます。先生方や学生とのコーヒータイムが、最近の楽しみです。

 

Q8. 座右の銘はありますか。

まだ模索中ですが、「笑う門には福来る」でしょうか。何事も楽しんで取り組むことが一番大切だと思っています。福山大学での教育・研究活動も、楽しみながら取り組んでいきたいと思います。

 

Q9. 経済学部の学生に期待すること、メッセージをお願いします。

今、世界は混迷のさなかにあり、さまざまな情報が飛び交っています。そんな時代だからこそ、自分の足で情報を得ることが何よりも重要です。現場からの情報を得るには、感覚を研ぎ澄ませる必要があり、それは想像以上に難しいものです。私自身も日々試行錯誤しています。若さほど貴重な資本はありません。日々の勉学に励み、積極的に外の世界に出て、新しいものを自分の手でつかんでください。一緒に頑張っていきましょう

 

学長から一言:国際経済学科に新たに赴任の鈴木伸講師、福山大学へようこそ! フィンランドを中心に北欧やEUを視野に入れた研究実績と現地での生活・研究体験に基づく深く幅広い知見を携えて我等の仲間入り。これからの活躍と発展が期待されます。関西から瀬戸内に舞台を移しても大いに笑い、楽しく過ごしてください。