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学長短信(松田文子 学長) 
Rector Statements by Fumiko Matsuda President

「学長短信」は、牟田泰三前学長が始めたもので、福山大学の大学運営を、どのような考えに立って、どのような方針で進めているのか、などについて、学長から教職員の皆さんに伝えるために、メールで届けているものです。

「学長短信」は、学内の皆さんに読んで頂くだけでなくて、大学外の方々にもこれを読んで頂いて、福山大学のことをより多く知って頂きたいと思います。そこで、前学長のものも含め、「学長短信」のバックナンバーを全て福山大学ホームページにアップすることにしました。

学外の皆さんにも、是非この機会に読んで頂きたいと思います。

☆ 学長短信 ☆ No.50 2014.03.20

強く、やさしく、しなやかに,未知の世界に挑戦!

3月20日は、毎年卒業式です。今年は、朝方ちょっと小雨の降ったときもありますが、春の気配を感じさせる良い1日でした。卒業していく若者に希望を託して、次のような式辞を述べました。

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皆さん,ご卒業おめでとうございます。在学中にはたくさんのことを学び,経験し,多くの人間関係を築かれたことと思います。それらを糧として,社会に出た皆さんが大きく花開かれることを,こころから期待しています。そしてご臨席いただいておりますご家族の皆様,本日は誠におめでとうございます。ご家族の皆様の長きにわたる物心両面でのご支援にこころから感謝申し上げます。

さて,皆さんがこれから出て行く社会は,これまで先進諸国が経験したことのない、しかしこれから多くの先進諸国が遅かれ早かれ似たような状況に陥ると思われる、未知の世界、すなわち、技術革新とグローバル化の一方で少子高齢化と人口減となる社会です。3年前に、アメリカのデューク大学教授のキャッシー・デビッドソンが「この秋小学校に入学する子ども達の65%は、大学を卒業するとき、現在存在していない仕事に就いているだろう」と述べています。ITやICTによる世の中の急激な変化を背景とした見解です。皆さんが小学校に入学した約16年前を振り返り思い出してみれば、情報・通信、サービス・介護等の
職種を中心に、いくつか新しい仕事が、生まれてきていることに気づくはずです。そういう新しい仕事に、これから挑戦する人もこの中にいるでしょうね。パイオニアです。このような変化は、今後更に加速するでしょう。加えて、私たちは、先進諸国で最初に「少子超高齢化社会」という未知の世界に入っても
いきます。このような時代にあって,皆さんは今後どのように生きていくべきなのでしょうか。

近年の急激な少子化に伴い、労働力人口は平成9年の6800万人台をピークに現在6500万人台まで減少し、今後15年間に更に800万人減るだろうと予測されています。15年後というと、皆さんは、それぞれの組織や地域で中核となって活躍していることでしょう。そのとき日本の労働力人口はピーク時の8割近くまで減少しているのです。ITやICT機器に任せることの出来ることはそちらに任せ、賢いロボットに任せることの出来ることは出来るだけ任せ、一人ひとりがヒトでないと出来ない質の高い働きをする必要があります。多くの若者が大学に進学するようになったとはいえ、大学進学率は現在約50%です。皆さんが、どのように新しい未知の世界に挑戦して、一度や二度の挫折にめげることなく、強く、やさしく、しなやかに,目の前の試練と一つ一つ闘いながら、かつ広く未来を視野に入れて、未知の世界に挑戦し続けることが出来るか、そのことに、私たちの社会の行方がかかっているといっても過言ではないでしょう。精神的
に豊かで持続可能な、「少子超高齢化社会」構築への挑戦です。

皆さん、大学では、何を学びましたか。振り返ってみましょう。専門的な知識や技能はもちろん身につけました。情報リテラシーのような現代的教養も身につけましたね。それだけでしょうか。自己管理力、企画力、コミュニケーション力、プレゼンテーション力、リーダーシップ、問題解決力といった汎用力のある力も身につけましたね。さらに、責任感、粘り強さ、倫理観というような態度も身につけたことと思います。これらのすべてをフルに活用し、更に新たに学び、強化し続けて、未知の世界に挑戦し、精神的に豊かなそして持続可能な社会を作っていく、たとえ小さくともその一翼を担うことが、本学を卒業した皆さんに課せられた使命でしょう。それぞれの場所と部署で核となる人材となり、その地域を支え、そこから世界に発信し、ローカルにもグローバルにも、活躍していただければ、と期待しています。

また同時に,時代の変化に流されるのではなく、人間について,生きるということについて,毅然とした考えを持たなければ,一時のはやりや利害に流されかねません。いまだに終息しない3.11.の東日本大震災と福島第一原発事故は,私たちの常識を大きく揺さぶりましたが,このような揺さぶりは,これからも様々に形を変えて,あるいは更に震度を大きくして,皆さんを翻弄し続ける可能性があります。持続可能な社会を形成して行くには、そしてその中で人間らしく生きていくには、社会の一員としての共同体感覚を持つことが不可欠でしょう。

福山大学の建学以来の教育理念である「学問のみに偏重するのではなく、真理を愛し、道理を実践する知行合一の教育によって、人間性を尊重し、調和的な全人格陶冶を目指す全人教育」の中で,今皆さんが大学教育の成果として手にしている自信と希望こそを,皆さんの心の軸として堅持し,共同体感覚を失うことなく、持続可能な未知の世界の形成に向かって、強く、やさしく、しなやかに,挑戦し続けて下さい。心から期待しています。
 では皆さんのこれからのご活躍をこころから願って,式辞を終わりとしま
す。
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卒業式の様子は、学長室ブログにも載せています。
http://blog.fuext.fukuyama-u.ac.jp/2014/03/25.html

別件のよい便り3件です。


1.ブルガリアのソフィア大学から本学に交換留学生としてやって半年、アンゲロバ・エルカ・アントノバさんが、第22回外国人留学生による日本語スピーチコンテスト(外国人留学生を支援する会、ふくやま国際交流協会主催)で、最優秀賞に選ばれました。おめでとうございます。楯は学長室に飾ってあり、詳
細は学長室ブログにあります。
http://blog.fuext.fukuyama-u.ac.jp/2014/03/blog-post_8.html


2.昨年12月に開かれた、第13回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会優秀講演に、電子・ロボット工学科(4月1日からスマートシステム学科)の伍賀正典講師(代表者)と学部学生との共同研究が2件選ばれました。講演題目は、
「レスキューロボットコンテスト・シーズ備後版の開発」
「レスキューロボットコンテストに用いるダメージ計測用ダミーの性能評価と改良」です。後者の講演では外部機関も係わっているそうです。
プロジェクト方式のアクティブ・ラーニングの成果です。うれしいですね。


3.メディア情報文化学科の学生による作品が、 第10回ACジャパンCM学生賞「奨励賞」を受賞しました。毎年のように賞を取っています。「広告制作」の授業で制作したものの一つだとのことで、これも、アクティブ・ラーニングの成果です。おめでとうございます。

2と3については、賞状を見せにいずれ学長室に学生がきてくれることでしょう。学長室ブログをお楽しみに。


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