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学長短信(松田文子 学長) 
Rector Statements by Fumiko Matsuda President

「学長短信」は、牟田泰三前学長が始めたもので、福山大学の大学運営を、どのような考えに立って、どのような方針で進めているのか、などについて、学長から教職員の皆さんに伝えるために、メールで届けているものです。

「学長短信」は、学内の皆さんに読んで頂くだけでなくて、大学外の方々にもこれを読んで頂いて、福山大学のことをより多く知って頂きたいと思います。そこで、前学長のものも含め、「学長短信」のバックナンバーを全て福山大学ホームページにアップすることにしました。

学外の皆さんにも、是非この機会に読んで頂きたいと思います。

☆ 学長短信 ☆ No.38 2013.04.03

一歩踏み出して、アクティブに学ぼう

4月3日、今年は例年より桜の開花が早く、実に見事なキャンパスの桜の中での入学式となりました。次のような告辞を述べて、新入生を迎えました。

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新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。ようこそ福山大学においでくださいました。福山大学教職員一同、そして在校生一同、新しい仲間を迎えることが出来たことを心から喜び、こころから歓迎します。満開の桜も皆さんを歓迎しています。

また、ご臨席のご家族の皆様おめでとうございます。ここまで育て、そして福山大学へと、物心両面でご支援いただきましたこと、こころより感謝申し上げます。新入生とそのご家族の皆様のご期待に十二分に応えて、これから卒業までの期間、新入生の皆さんの広範な人間形成に向け、教職員一同全力を挙げて取り組む所存です。ご家族の皆様には、引き続いての物心両面でのご支援を、よろしくお願いいたします。

福山大学は、今年創立38年目を迎えます。卒業生総数は3万人あまりで、その中から備後地域を中心に、地域のリーダーや中核となる人材がつぎつぎと輩出しています。創設者による建学の精神は、「人間性を尊重した調和的な全人格陶冶を目指す全人教育」ですが、この精神は、5学部14学科、4研究科13専攻を擁する、人文社会系、理工系、医療系のそろった中国地方有数の私立総合大学となった今日まで、脈々と続き、私ども教職員が行う教育支援の中心的理念となって受け継がれています。

さて、皆さんは大学というところにどのようなイメージを持っているでしょうか。大学は10年、20年前とずいぶん変わった面がありますし、またある面では変わっていません。変わっていないところ、それは第一に「大学は学ぶところ」ということであり、そして第二に「社会人となる前の最後の学びの場」ということです。今、変わっていないことの第一に「大学は学ぶところ」と申しましたが、「学び方」はかなり変わってきました。学び方が変わったということは、教え方が変わった、ということでもあります。大学での授業のイメージというと、大きな講義室で、先生が黒板を背にして立ち、一方的にしゃべったり、黒板に書いたりし、学生は一生懸命ノートを取る、というものではないでしょうか。今、そのような授業は少しずつ減り、他方で、授業中に少人数で話し合ったり、学生が前で発表したり、時には学生だけでミーティングや作業を行い、先生は意見や助けを求められたときだけ表に出てきたり、あるいは大学の外に出て調査や実体験をしたり、という授業が増えてきています。これらは総称して、アクティブ・ラーニングと呼ばれています。「アクティブ」すなわち「学生自身が積極的に」、「ラーニング」「学ぶ」、ということです。より根源的には、教員が知っていることを教える授業だけでなく、正しい答えが分からない課題に学生たちが立ち向かい、解決方法を探して、自分たちなりの解決策を提案するという授業が増えてきたということです。なぜこのような授業が増えたかというと、大学が意図してそのようにしているからです。ではなぜ大学はそうしているのでしょうか。それは大学が変わっていないところの第二番目「社会人となる前の最後の学びの場」であることと関係しています。すなわち、社会が大学の教育に何を期待しているか、どのような力を身につけた若者を養成してほしいと思っているか、これが変わってきたからです。もちろん、専門の知識・技能を身につけてほしい、これは変わりません。しかし、より一般的な人文的教養、数理的リテラシー、情報リテラシー、コミュニケーション力、総合的な問題解決能力等は、専門にかかわらず身につけて、汎用力のある若者を育ててほしいというのが、今日の社会のニーズなのです。さらに、このような専門的あるいは汎用的知識・技能だけでなく、自己管理力、チームワークやリーダーシップ、あるいは倫理観、責任感といった態度までも身につけてほしい、というのも社会の強いニーズです。現代社会には、正答のない、正答に至る解法の分からない問題が充ち満ちており、それらに果敢に挑戦する若者を欲っしているのです。加えて、3.11.の東日本大震災と福島第一原発事故は、私たちは共同体感覚なくしては生きていけない、共同体感覚こそが、私たちの生きる土台なのだと実感させてくれていますが、これも現代の核家族化の進んだ、そしてインターネットの張り巡らされた社会では、な
かなか自然には身につかず、大学教育に期待がかかっています。今、社会はこのように、専門的知識と技能を超えた、多くのものの学習を、大学と大学生に期待しているのです。そしてこれらはまさに、創設者の唱えた全人教育そのものでもあります。

ところで、本学では現在、工学部新棟を建設中です。9月中旬に竣工予定です。工学部の新入生の皆さんは、どんな建物が建つのか、興味津々ではないでしょうか。工学部以外の人も自由に出入りできますので、他学部の新入生の皆さんも他人事と思わないで下さい。学生や教員だけでなく、地域の人々もかなり出入りするでしょう。新しい工学部は、学科の区分を超え、研究室の垣根を越えたプロジェクト方式で、人々が集い、知恵を出し合い、正答のない問題に小さくてもよいので取り組み、協力して未知の物作りを行うなど、新しいアクティブ・ラーニングの教育の理念の体現をもくろんだ作りになっています。もちろん工学部以外の学部でも、参加型の授業やプロジェクトが様々に用意されています。この大学会館の3階にも、アクティブ・ラーニング専用の、最新のICT機器のそろった、大変魅力的な教室が昨年末に完成し、皆さんを待っています。新入生の皆さん、ぜひ様々なプロジェクトに積極的に参加しましょう。

さて、アクティブ・ラーニングに参加すると、皆さんの脳はどんどん活性化して、自分の能力が自分でも想像していなかった方向にまで、次第に広がっていくことが実感できるようになります。そのためにもまず、今日から早速アクティブに学内探索をはじめてみませんか。そしてアク
ティブに仲間作りをはじめてみませんか。それがアクティブ・ラーニングのとてもよい準備運動になると思います。

以上、新入生の皆さんの実り多い大学生活をこころから願い、そして私達教職員は惜しみなくそれを支援することをお約束して、入学式告辞とします。

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よい便りです。

1. 大学院工学研究科生命工学系博士課程2年生(ゲノム科学研究室)の 枝広貴成君が、農芸化学会中四国支部学生奨励賞を受賞しました。おめでとうございます。
詳細は、http://www.fukuyama-u.ac.jp/life/bio/EdahiroAward2013.html

2. 広島県の「大学連携による新たな教育プログラム開発・実施事業」に採択されました(実施責任者:国際経済学科 尾田温俊教授)。連携大学は福山市立大学、尾道市立大学、福山平成大学で、事業の内容は「グローバル人材の育成に係るプログラムの開発及び実施」です。プログラムの開発に50万円、実施に700万円、海外研修に300万円×1/2を上限として補助金が交付予定です。


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