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学長短信(松田文子 学長) 
Rector Statements by Fumiko Matsuda President

「学長短信」は、牟田泰三前学長が始めたもので、福山大学の大学運営を、どのような考えに立って、どのような方針で進めているのか、などについて、学長から教職員の皆さんに伝えるために、メールで届けているものです。

「学長短信」は、学内の皆さんに読んで頂くだけでなくて、大学外の方々にもこれを読んで頂いて、福山大学のことをより多く知って頂きたいと思います。そこで、前学長のものも含め、「学長短信」のバックナンバーを全て福山大学ホームページにアップすることにしました。

学外の皆さんにも、是非この機会に読んで頂きたいと思います。

☆ 学長短信 ☆ No.94 2017.08.01

「誤解」

  1週間前まで、キャンパスでは、蝉時雨の中をウグイスがけなげに鳴い
ていましたが・・・。暑いですね。

 さて、私たちの多くは善人で、悪意を持って悪事をなすことはまれで
あるにもかかわらず、しばしば人を傷つけたり、人に傷つけられたりし
ます。そこでは多くの場合、誤解が生じています。誤解を与えたり、誤
解をしたりして、後で誤解と分かって笑い合うことも多いですが、苦い
思いのまま、あるいは深刻な事態を引き起こす、ということもあるで
しょう。学生との間でも、良かれと思って言ったり行ったりしたことが
誤解されて、パワハラと受け取られることもあるでしょう。それを防ぐ
ためには,学長短信No.45でも述べたメタ認知能力が重要です。メタ認知
とは、自分の認知(知覚、記憶、推論、知識形成、問題解決など)につい
て認知することですから、会話の際に誤解を生まないためのメタ認知能
力とは、どのように話せば相手に自分の話したいことが正確に伝わるか
を考えながら発話し、会話中も自分の意図が相手に正しく理解されてい
るかをモニタリングし、状況に合わせて会話目標に合うように会話をコ
ントロールする、といったようなことです。メタ認知能力を発達させる
ためには、自分の言動についての不断の内省(reflection)が不可欠で
す。
 また、対面しての会話では、相手からの反応(返ってくる言葉だけで
なく、表情や声の調子なども)があるので、メタ認知能力を会話途中で
働かせて常に軌道修正しながら、発言のタイミングを計りながら、会話
を続けることが比較的容易ですが、インターネットでのやりとりではこ
れが難しくなります。そして、「自分の意見をまとめて出そうとする傾
向」や「発言が観念的で抽象的になる傾向がある」という研究結果もあ
ります。具体的内容を省略して、一気に過激な一般論につながりやすい
のでしょう。気をつけましょう。
 

参考文献
三宮真智子著「誤解の心理学 コミュニケーションのメタ認知」ナカニ
シヤ出版 2017年2月刊





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