スマートフォン用タイトル画像

福山大学 > 大学概要 > 学長短信(松田文子 学長) > ☆ 学長短信 ☆ No.60

学長短信(松田文子 学長) 
Rector Statements by Fumiko Matsuda President

「学長短信」は、牟田泰三前学長が始めたもので、福山大学の大学運営を、どのような考えに立って、どのような方針で進めているのか、などについて、学長から教職員の皆さんに伝えるために、メールで届けているものです。

「学長短信」は、学内の皆さんに読んで頂くだけでなくて、大学外の方々にもこれを読んで頂いて、福山大学のことをより多く知って頂きたいと思います。そこで、前学長のものも含め、「学長短信」のバックナンバーを全て福山大学ホームページにアップすることにしました。

学外の皆さんにも、是非この機会に読んで頂きたいと思います。

☆ 学長短信 ☆ No.60 2015.01.01

不断の教育改革を、今年も!

明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。
本年もよろしくお願いいたします。今年も月に1回のペースで,学長短信を発信するつもりですのでよろしく。

昨年は、世界中で対立と分裂が激化し、とげとげしい年でした。日本もその中にあって、いくつかの社会的亀裂をじわじわと大きくしていたように感じられます(揶揄気味に「一億総○○」と言われていた時代が懐かし
い)。そして、少子高齢化と人口減少そして地方消滅の危機が、佐々木氏(元東京大学総長)の言う“経済的な格差という亀裂”、“世代間の亀裂”、“都市と地方の亀裂”のいずれとも、密接につながっているように思われます。

増田寛也編著「地方消滅」は、発売から2ヶ月で9版ですが、地方消滅可能性都市やその周辺には、それぞれの地域に根ざした地方私立大学があります。本学もその一つです。文部科学省は、大都市圏の私立大学につい
て、入学定員を超過して学生を集めた場合のペナルティーを厳しくする方向で検討に入ったとのことですが(2014.11.30.朝日新聞)、それだけでは若者を地方に呼び戻す、あるいは呼び寄せることにつながるかどうか、疑問です。

若者にとって働きがいのある魅力的な仕事の場、若者が子育てをしやすい環境、地域を愛する若者を育てる教育機関、そういうものがそろえば、若者を地方に定着させるのに役立つかもしれません。

本学は「地域の中核となる幅広い職業人の育成」をミッションとしています。大学は備後地域にあり、備後地域から本学に来て備後地域に就職して生活する学生は多く、すでに多くの卒業生が、この地域の中核やリーダーとなって活躍しています。また大学の授業にも社会連携活動にも、あるいは教員と学生の研究にも、備後地域に関係したものを増やしています。また、ミッションの「地域」には、備後地域に限らず、いろいろな地域でそこに根付いて中核となる人材の意味を込めています(生活の地に愛着を持たない根無し草ではなく、無国籍的に国際社会を股にかけて巡るのでもなく)。オンリーワン企業そして地域から海外展開する企業の多い備後地域、また中国山地を背に瀬戸内に面した自然豊かな備後地域、この地域を範例として学び経験したことが、たとえ他の地域(国内に限らず)に生活することになっても、しっかりと生かされうるような、そういう教育にしたいものです。それが、備後地域で唯一の私立総合大学である本学の存在意義でしょう。人づくりはむろんのこと、地域づくり、国づくり、そして国際社会づくりのためにも、地域に根を張って地域を愛する学生を育てるべく、気概と覚悟を持って教育に当たりましょう。そのためにも、ICTの教育利用もしっかりレベルアップです。

不断の教育改革を、今年も!

参考文献:
増田寛也編著「地方消滅~東京一極集中が招く人口急減~」中公新書、2014年8月25日初版
佐々木 毅「『時間軸なき政治』からの決別を」、金子隆一「人口減少社会の現実と日本人の“生き方”」、潮、2015年1月号

PAGE TOP