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学長短信(松田文子 学長) 
Rector Statements by Fumiko Matsuda President

「学長短信」は、牟田泰三前学長が始めたもので、福山大学の大学運営を、どのような考えに立って、どのような方針で進めているのか、などについて、学長から教職員の皆さんに伝えるために、メールで届けているものです。

「学長短信」は、学内の皆さんに読んで頂くだけでなくて、大学外の方々にもこれを読んで頂いて、福山大学のことをより多く知って頂きたいと思います。そこで、前学長のものも含め、「学長短信」のバックナンバーを全て福山大学ホームページにアップすることにしました。

学外の皆さんにも、是非この機会に読んで頂きたいと思います。

☆ 学長短信 ☆ No.59 2014.12.01

「知識の変換」、そして「共同的メタ認知」

木枯らしの季節になってきました。寒さには、文字通りやせ我慢で私は対応です。

さて、前回は社会的手抜きやフリーライダー出現の抑制に関連して、「目」の効用を述べました。目は口以上にものを言うようです。あるいはものを言うときにその目線がとても重要です。上から目線で高圧的に言われると、言われていることはたとえもっともなことであっても、反発したくなります。学生への対応では、特に気をつけなければなりません。しかし、学生目線に立てばそれだけで、相手に自分の意図や思い、あるいは学んでほしい内容が伝わるかというと、まだもう一工夫が必要です。それは知識の変換(knowledge transforming)です。相手の今の心情、意識、知識レベル等を想定して、それに合わせて知識を変換しないと伝わらなかったり、誤解されたりします。教え方の上手な教員は、どんなに高度な知識や技能を持っていても、初心者の心情や知識レベルに合わせて、知識の本質を失うことなく知識を変換(≠知識のレベルを下げること)した上で、学生に提示します。また、わかりやすい文章を書く人は、読者を想定して、読者に合わせて知識を変換しますが、研究者が論文を書くときには、同業者が主な読者ですから、あまり知識の変換を意識しないですみます。優れた研究者が必ずしも優れた教育者にならない一因は、こんな所にもあるのでしょう。

教員は、必要なときにはいつでも、学生の目線に立ち、学生の心情、知的状態、あるいは意識状態を想定し、知識の変換をおこなう必要がありますが、さらに考えるべきことは、授業は一つ一つが独立して担当教員の工夫に任されているわけではないことです。カリキュラムはディプロマ・ポリシーを達成すべく体系化されている必要があり、教育は、カリキュラム・ポリシーに沿って組織的に実施される必要があります。アドミッション・ポリシー、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシーを共有する教員のグループは、しっかりとコミュニケーション力を発揮して同じ方向に組織的に体系的に進む中で、想像力と創造力を働かせて知識の変換をして授業等を行う必要があります。また、「教員が何を教えたか」ではなく「学生が何を学んだか」が教育成果のポイントですから、アセスメント・ポリシーの共有も必須です。学長短信No.57でお話しした「共同的メタ認知」を、教員もしっかり働かせて、共同的メタ認知能力を磨きましょうね。自分にも言い聞かせていますが、なかなか・・・。

参考図書:J・T・ブルーアー「授業が変わる-認知心理学と教育実践が手を結ぶとき-」北大路書房

学生の活動に関するよい便りを2件。
  1. 人間科学研究科の後藤貴行君が、近畿大学工学部の学生と共同で提案したビジネスモデル「プラチナ世代のための配食・食卓コネクトサービス」が、「第18回HiBiSインターネットビジネスフォーラム2014」で、学生の部の最優秀賞である総務省中国総合通信局長賞を獲得しました。おめでとうございます。とても、現代的な賞です。HiBiSの詳細は
    http://www.hibis.jp/
    もちろん、学長室ブログにも
    http://blog.fuext.fukuyama-u.ac.jp/2014/11/18hibis2014.html
  2. 心理学科のPACE福山支部(代表:心理学科4年 藤本悠未さん)が、内閣府特命担当大臣より平成26年度「社会貢献青少年表彰」を受け、授賞式が11月25日(火)、国立オリンピック記念青少年総合センターで行われました。PACE福山支部は平成18年に結成され、9年間で100校以上の小学校へ赴き、子ども達が犯罪に遭わないための知識を学習する「地域安全マップ」の指導を続けてきましたが、その永年の活動が認められたものです。おめでとうございます。
    この賞については、
    http://www8.cao.go.jp/youth/ikusei.htm
    表彰式や活動内容に関しての詳細は、学長室ブログで。
    http://blog.fuext.fukuyama-u.ac.jp/2014/11/pace.html

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