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学長短信(松田文子 学長) 
Rector Statements by Fumiko Matsuda President

「学長短信」は、牟田泰三前学長が始めたもので、福山大学の大学運営を、どのような考えに立って、どのような方針で進めているのか、などについて、学長から教職員の皆さんに伝えるために、メールで届けているものです。

「学長短信」は、学内の皆さんに読んで頂くだけでなくて、大学外の方々にもこれを読んで頂いて、福山大学のことをより多く知って頂きたいと思います。そこで、前学長のものも含め、「学長短信」のバックナンバーを全て福山大学ホームページにアップすることにしました。

学外の皆さんにも、是非この機会に読んで頂きたいと思います。

☆ 学長短信 ☆ No.56 2014.09.01

ワークライフバランス

集中豪雨と土石流が広島市に甚大な被害をもたらしました。心からのお悔やみとお見舞いを申し上げます。

さて、福山大学では、牟田前学長のもとで、2009年に「男女共同参画宣言」
http://www.fukuyama-u.ac.jp/info/disclosure/gender.html
を公表したのですが、ご記憶にありますか。

当時私は副学長でしたが、2010年に学長になってから、皮肉(?)なことに、男女共同参画の取り組みは停滞気味になっていました。ようやく昨年度、「ワークライフ支援室」(男女共同参画推進室)が発足し、ぼつぼつ活動を始めています。目に付くところでは、福山大学のホームページの教職員募集情報のトップに「福山大学では男女共同参画を推進しており、女性比率の向上を図っています。教員採用においては、教育研究に関する業績と能力が同等と認められた場合には、女性を積極的に採用します。」の文言が入りました。本学の女性教員の数は、人間文化学部の人間文化学科と心理学科および生命工学部生命栄養科学科以外の学科においては、助手をのぞく女性教員は0~2名という少なさで、これではその学科の教育内容や教育施設等が女性向きではないのかもしれないという誤ったメッセージを暗黙のうちに発していることになりかねません。理工系や医療系でも、少なくとも3割が女性教員になると、女子高校生や女子学生にとっての良いロールモデルになるでしょう。というような意図で、教員公募のページにポジティブアクションの文言が入っています。

現在、本学は女性研究者活動支援事業に申請中で、これが採択されれば本学の男女共同参画の推進に向けてさらに本腰を入れることのなるでしょう。教職員の皆様の一層のご協力を期待しています。

ところで、ワークライフバランスとか、男女共同参画とかいうと、とかく女性の問題と捉えられがちですが、そうでしょうか。ワークとライフのバランスは男女を問わず重要です。仕事一筋というのはなかなか頼もしい感じですが、仕事上でハードなことが続くと、逃げ場がないので危うい面があります。一歩間違えると、過労死、ということにもなりかねません。育児中のフルタイムワーキングママは、なかなかにハードな24時間になるのが普通ですが、過労死という言葉が当てはまる事例はあまりないようです(もちろん、フルタイムワーキングママの長時間労働は、家庭や社会の支援により減少させることが必要なことは言うまでもありません)。「複数の役割に能動的に係わることは精神健康につながる」とも、いわれています。つまり、複数の役割を積極的に担うことは、単に直線的に負担を増加させるのではなく、それぞれの役割の遂行が別のそれぞれのリフレッシュになる可能性があるのです。

また、育児参加の少ない父親と多い父親を比較すると、叱るときに、育児参加の少ない父親は「直接命令方略」が圧倒的に多く、育児参加の多い父親は「説明暗示方略」の方をよく使う、という研究結果もあります。子どもを持つ男性教職員の育児への積極的参加は、大学での教育改善に直結するアクティブ・ラーニングと言えそうですね。ワークとライフという価値体系のかなり違う領域の両方で、アクティブに活動することが、それぞれ別な領域での活力になるような、ワークライフバランスを、教職員全員で心がけましょう。

まずは、ワークライフ支援室の提案する、「教職員の部活」の「玉入れ」はいかがですか。

参考図書等
 柏木惠子「おとなが育つ条件~発達心理学から考える」岩波書店
 松田文子「時間研究者の時間管理術」2012年、心理学ワールド58号、p.5-8。
 学長室ブログ「福山大学発『教職員の部活-アジャタ-』」
 http://blog.fuext.fukuyama-u.ac.jp/2014/07/blog-post_10.html


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