スマートフォン用タイトル画像

福山大学 > 大学概要 > 学長短信(松田文子 学長) > ☆ 学長短信 ☆ No.55

学長短信(松田文子 学長) 
Rector Statements by Fumiko Matsuda President

「学長短信」は、牟田泰三前学長が始めたもので、福山大学の大学運営を、どのような考えに立って、どのような方針で進めているのか、などについて、学長から教職員の皆さんに伝えるために、メールで届けているものです。

「学長短信」は、学内の皆さんに読んで頂くだけでなくて、大学外の方々にもこれを読んで頂いて、福山大学のことをより多く知って頂きたいと思います。そこで、前学長のものも含め、「学長短信」のバックナンバーを全て福山大学ホームページにアップすることにしました。

学外の皆さんにも、是非この機会に読んで頂きたいと思います。

☆ 学長短信 ☆ No.55 2014.08.01

人口減少と地方私立大学の存在意義

本格的な夏になりました。暑中お見舞い申し上げます。

------------------

さて、今年の3月に国土交通省が「新たな『国土のグランドデザイン』」を発表し、さらに5月には日本創成会議・人口減少問題検討分科会が「ストップ少子化・地方元気戦略」を発表するに及んで、少子化・人口減少が強い危機感を持って多くの人々や組織の意識の表面に上がってきました。近くの小学校が複式授業になったり、周りの田んぼの不耕作がさらに広がったり、駅前がシャッター通りになったり、というようなことを見るに付け、少子化・人口減少を実感させられていても、わずか26年後の「2040年までに若年女性(20~30歳)が50%以上減少する市町村が896(全体の49.8%)、これらの市町村では、いくら出生率が上がっても将来的には消滅する恐れが高い」という日本創成会議の示す数字は、衝撃的です。そして、地方の「人口急減・消滅」と大都市(特に東京圏)への「人口集中」が同時進行している、ここに大きな問題があるとの指摘も説得的です。したがって、出生率を上げるだけでなく、地方を活性化し、若者の住みやすい子育てのしやすい地域作りをし、地方から大都市への「人の流れ」を変える必要があります。地域を支え、地域の中核となる人材を育成している私どものような地方私立大学は、非常に重い責任を担っていると自覚する必要があるでしょう。「新たな『国土のグランドデザイン』」では、コンパクトな拠点とネットワークの構築のために、大学を中心とした「知の創発拠点」形成が、「ストップ少子化・地方元気戦略」では、地方大学の再編強化が、戦略の一つとしてあげられています。

他方で、2040年の18歳人口は現在の2/3弱,進学率が変わらなければ、大学進学者は23万人減少と予測されています。入学定員1000人の230校分の減少です。この230校分がもっぱら地方私立大学に影響するのであれば、単に地方私立大学が危ない、ということではなく、日本の国が危ないのです。ちなみに、2013年度大学入学者全体の24%は、東京都内の大学に入学です。これに埼玉、千葉、神奈川を加えれば、41%です。

国レベルの強力な施策と大学の努力がうまくかみ合わないと、「人の流れ」「大学生の流れ」の大きな変革は難しいと思われますが、私たちも、一層の強い意志と覚悟を持って、地域と連携して、教育力の強化と大学の魅力を増す努力を怠らないようにする必要があります。

学長室には、平成6年に書かれた、学校法人福山大学創設者・宮地茂の額があります。前半には、「調和的な人格陶冶を目指す全人格教育を行い、国家社会に有用な青少年を育成することにある」と建学の理念が述べられ、その具体と教職員への期待と激励が続き、最後は「教育は一日にしてならず。若しそれ百年後ここに掲げる創設の理想に遙かに及ばぬ大学と堕したときは須らく廃校にせよ」で結ばれています。

参考資料:
国土交通省「新たな『国土のグランドデザイン』」平成26年3月
日本創成会議・人口減少問題検討分科会提言「ストップ少子化・地方元気戦略」平成26年5月
山本眞一「四半世紀後の入学者数~激減の推定値を視野に入れよ」教育学術新聞 平成26年6月25日
(株)JSコーポレーションMarketing Mail「平成25年度の入学者数」

重い話題でしたので、最後は明るい学内ニュースにしましょう。

まず、学生のボランティア団体による外部資金の獲得2件。

1. 人間科学研究科心理臨床学専攻の院生と人間文化学部心理学科の学生で作るボランティア団体「福山ひなた教室」は、発達に困難さを持つ子ども達を対象に、学修支援や対人関係支援を行っています。このたび、公益財団法人ひろしまこども夢財団による平成26年度広島県こども夢基金活動助成事業に応募して、10万円の助成金の交付が決定しました。今回選ばれたのは、県内わずか5件です。
学長室ブログはこちら。
http://blog.fuext.fukuyama-u.ac.jp/2014/07/blog-post_8161.html

2. こちらも人間科学研究科心理臨床学専攻の院生と人間文化学部心理学科の学生が中心になって活動しているボランティア団体で、名前は「夢夢(ゆゆ)」。高次脳機能障害の方とその家族を支援して、社会参加・社会復帰をお手伝いしているグループです。一般財団法人「義倉」から、その活動を顕彰され助成金10万円を贈呈されたとのことです。学長室ブログはこちら。
http://blog.fuext.fukuyama-u.ac.jp/2014/07/blog-post_17.html

この団体は、社会福祉法人広島県共同募金会が募集した「社会課題解決プロジェクト」にも採択されて、今年度は赤い羽根共同募金からも助成を受けています。
http://blog.fuext.fukuyama-u.ac.jp/2014/02/pace.html

続いて教員の受賞です。

3. 生命工学部生物工学科の佐藤淳准教授がモロシヌス研究会より森脇和郎賞を受賞です。あまり聞き慣れない研究会と賞ですが、マウスの遺伝子の分野の若手には、あこがれの賞です。おめでとうございます。詳細は、学長室ブログで。
http://blog.fuext.fukuyama-u.ac.jp/2014/07/blog-post_9.html

最後に、国際交流関係のプログラムの採択2件。

4. 独立行政法人科学技術振興機構の日本・アジア青少年国際交流事業、通称「さくらサイエンスプラン」に本学のプロジェクトが中国四国の私立大学では唯一採択されました。広島県内では広島大学と本学だけです。貴州師範大学の理工系の学生が一週間、本学の主に工学部の最先端の技術を学びに来ます。
詳細は、
http://www.jst.go.jp/pr/info/info1030/index.html

5.「ブルガリア・ソフィア大学交換留学生プログラム」が独立行政法人日本学生支援機構の平成26年度海外留学支援制度(短期派遣)(双方向協定型)に追加採択され、出かける学生にも受け入れる学生にも奨学金が出ることになりました。これもなかなかの難関で、最初の採択と合わせても、広島県では、広島大学、広島市立大学、そして本学だけです。詳細は、
http://www.jasso.go.jp/scholarship/documents/h26tanki_h_tsuika_list_sohoko.pdf
http://www.jasso.go.jp/scholarship/documents/h26tanki_h_sohoko_program.pdf


PAGE TOP