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福山大学 > 大学概要 > 学長短信(牟田泰三 前学長) > ☆ 学長短信 ☆ No.28

学長短信(牟田泰三 前学長) 
Rector Statements by Taizo Muta President

「学長短信」は、牟田泰三前学長が始めたもので、福山大学の大学運営を、どのような考えに立って、どのような方針で進めているのか、などについて、学長から教職員の皆さんに伝えるために、メールで届けているものです。

「学長短信」は、学内の皆さんに読んで頂くだけでなくて、大学外の方々にもこれを読んで頂いて、福山大学のことをより多く知って頂きたいと思います。そこで、前学長のものも含め、「学長短信」のバックナンバーを全て福山大学ホームページにアップすることにしました。

学外の皆さんにも、是非この機会に読んで頂きたいと思います。

☆ 学長短信 ☆ No.28  2010.01.06

☆ 明けましてお目出度うございます

今年もどうぞよろしくお願いします。

元旦に書き初めをしました。今年は、国の経済も、我が大学の受験者数も、反転に転じる年だと位置づけ、書き初めの題を「反転」としました。これを実現させるべく、皆で力を合わせたいものだと思っています。

昨年末の天皇誕生日(12月23日)に「天皇陛下御即位20年奉祝式典」が行われました。私もご招待を受けたので、この式典に出席して祝辞を述べさせて頂きました。以下にその祝辞の要約を記しておきます。

天皇陛下におかれましては、御即位以来20年というまことに目出度い年をお迎えになり、私ども喜びに堪えません。御即位された1989年は、戦後長く続いていた冷戦の時代が終結した年であり、それから20年の御在位の間に、世界も大きく変わりました。世界の中で日本が果たす役割もより大きなものとなり、ご公務もますますご多忙を極めておられると聞き及びます。

そんなお忙しい中にもかかわらず、春と秋には赤坂御苑で年に2度の園遊会が開かれ、各界から2000人ほどの人々を招待されます。また、新年には、講書始の儀が執り行われ、国書・漢書・洋書の三部門の学者各1名を宮中に召して進講を受けられます。このご進講の際には、若干名の傍聴者も招かれます。

私は、非常に有り難いことに、これら三つの行事にそれぞれ一回づつお招きを受ける幸運に恵まれました。これらの体験について全てお話ししたいところですが、時間もありませんので、2003年10月30日の園遊会の模様をお話しするに止めたいと思います。これはまだ私が広島大学にいた頃のことです。

この日は秋晴れの好天に恵まれ、日なたでは汗ばむくらいの陽気で、気持ちのよい園遊会でした。私達夫婦は、筑波大学の北原学長(当時)御夫妻と一緒に日陰で皇族の方々がお見えになるのを待ちました。2000人ほどの人々は赤坂御苑の池のまわりに二重三重の列をつくって待っていて、天皇陛下をはじめ皇族の方々は、これらの全ての人々と挨拶を交わされるのですから、大変な重労働と申し上げるほかありません。


そうこうするうちに天皇陛下はもう私達の前までいらっしゃいました。

天皇陛下、私達の名札を見て、「大学の方ですね。」

北原、牟田「はい。」(二人とも緊張。)

皇后陛下「大学はいかがですか。」(と、優しく問いかけられる。)

牟田「国立大学の発展のために努力しております。」(かなり固まって

しまっています。)

皇太子殿下「このあいだ筑波大学に行きましたよ。」

北原「有り難うございました。」(こちらもかたまっている様子。)

皇太子妃殿下「私の父が広島大学にお世話になっております。」

牟田「ええ、ええ、広島大学の学術顧問としてご指導頂いております。」

秋篠宮殿下、妃殿下「私たち、先日、広島に非公式に行ってたんですよ。」

牟田「あ、それは知りませんでした。」

園遊会が終わってからの感想は「とても楽しかったなあ。」でした。これは北原学長も同感だと言われていました。実は、園遊会に行くまでは、肩が凝るような予感がして、いささか気が重かったのですが、そんなことは全くなく、楽しくてすがすがしい会でした。

それから数ヶ月後のことです。東京でさる委員会があり、それに出席するために、飛行機で出かけました。羽田空港に着いて降りようとしていたら、すぐ目の前に秋篠宮殿下のお姿が見えました。これは一言ご挨拶をと思い、殿下と私の間に立っている人をよけて近づこうとしたところ、この人が足に根でも生えているのかというぐらいびくとも動きません。後で考えてみると、この人はきっとSPだったのですね。あまりにも馴れ馴れしく秋篠宮殿下に近づいた私こそが無礼者だったわけです。それでも、このSPらしき人越しに、「秋篠宮殿下でいらっしゃいますね。」と声をかけると、「はい、そうです。」とのこと。「先日園遊会でお会いした広島大学の牟田です。」と言ったら覚えていていただいたご様子でした。そういえば園遊会の時に「広島に非公式に行ってたんですよ。」と仰ったのが思い出されました。降機前のわずかな時間でしたが、お話しをすることが出来ました。

どこのご家庭でもそうなのかも知れませんが、園遊会にお招きを受けたことで、一番喜んで楽しんだのは、家内だったようです。着物姿で御苑を散策させて頂くことなんてめったに出来るものではありません。日頃仕事に没頭していて家内のことなんか考えてやることも出来なかった私ですが、いい経験を家内にさせてやれただけでもよかったなと思います。

極めて私的で俗っぽいお話しをしましたが、天皇陛下と皇族の方々の親しみやすいご様子を、どうしてもお伝えしたくてこのような話題とさせていただきました。

天皇陛下、皇后陛下ならびに皇族の皆様方のますますのご健勝と、我が国のより一層の発展を祈願して祝辞とさせていただきます。

PS:学長短信先号(No.27)でミスプリが2カ所ありました。訂正しますとともにお詫びいたします。ミスプリは12月1日→2月1日及び
富田先生→冨田先生です。


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