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福山大学 > 大学概要 > 学長短信(牟田泰三 前学長) > ☆ 学長短信 ☆ No.19

学長短信(牟田泰三 前学長) 
Rector Statements by Taizo Muta President

「学長短信」は、牟田泰三前学長が始めたもので、福山大学の大学運営を、どのような考えに立って、どのような方針で進めているのか、などについて、学長から教職員の皆さんに伝えるために、メールで届けているものです。

「学長短信」は、学内の皆さんに読んで頂くだけでなくて、大学外の方々にもこれを読んで頂いて、福山大学のことをより多く知って頂きたいと思います。そこで、前学長のものも含め、「学長短信」のバックナンバーを全て福山大学ホームページにアップすることにしました。

学外の皆さんにも、是非この機会に読んで頂きたいと思います。

☆ 学長短信 ☆ No.19  2009.03.27

☆ 学ぶ喜び

4月6日(月)の入学式告示で、次のようなお話しをしたいと思っています

私は、昔から魚釣りが好きで、よく釣りをします。ある夏の波静かな夜に、夜釣りに出かけました。いつものようにさっぱり釣れません。たまたま隣で釣っている二人連れの釣り人の話が聞こえてきました。

  • 中年の釣り人「潮が満ちたり引いたりいうのんは、不思議じゃのお」
  • 老釣師「ありゃあの、月の引力のせいじゃけーの」
  • 中年「へえー、月の引力! そりゃ知らんかったのお。ほいじゃが、大潮やら小潮やらもあるじゃろうが」
  • 老「考えてみいや、満月やら三日月やらあろうが、あれじゃ」
  • 中年「はあ、はあ、ほうよねえ。こりゃあ、ええ勉強さしてもろたのお」

私は隣で吹き出しそうになりながら聞いていましたが、よく考えてみれば、これが教育というものの原型だなあと思えてきました。ここには潮の満ち干(みちひ)という観測事実があり、それを説明する月の引力という理論があります。それに何よりも、干満差の大きい瀬戸内の釣り人にとって、これは重大関心事なのです。

私達のまわりは、不思議なことで満ちあふれています。これらを素直に不思議と思い、教師と学生の間でそのわけを考え、たずね、学ぶ、という関係が教育の基本ではないでしょうか。

入学生諸君を迎える私達は、先ず皆さんの学習に対する意欲をかき立てるべく色々な工夫を凝らしています。各学部・学科では、野外学習やセミナーなどで皆さんの興味を引き出し、学習の小目標を立ててそれを達成し、達成感を味わってもらいます。このような小目標を連続して掲げ次々と達成していくことによって、1年も経てば大きな目標が達成されたのに気が付くことになるでしょう。

福山大学では、昨年1年かけて教育改革案を作成しました。その改革案は「福山大学教育システム」及び「福山大学における共通教育」という二つの冊子にまとめられています。実は、皆さんは、この福山大学における教育改革の実施初年度の学生なのです。私達福山大学の教職員が心血を注いで作り上げた教育体系を、各学科で体験していただきたいと思います。

この新教育システムにおける基本的な考え方はこうです。各学科で、皆さんの卒業時に要求される実力を想定し、教育目標(学習目標)を定めました。その目標に向かってどのように勉学を進めたらいいかというプロセス(教育プログラム)を作り上げています。皆さんは、この教育プログラムに沿って、次々と小目標を達成することを楽しみながら、知らぬ間に卒業時の目標という大目標に向かっていきます。このプロセスは、学生と教員の共同作業です。

このような教育システムを経て、皆さんが卒業の時点で、福山大学で学んだことを満足感を持って振り返ってくれるような、そういう教育が行われれば、私達が実施した教育改革は成功であったと言えるでしょう。

皆さんが、在学期間を、有効に過ごして、豊かで実り多いものにしてくれることを期待して、告示と致します。


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