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薬学科 > 教員紹介 > 冨田 久夫

薬学科
Department of Pharmacy and Pharmaceutical Sciences

冨田 久夫(とみだ ひさお)

【職名】

教授/学長補佐(入試担当)

【学位】

薬学博士

【専門分野】

物理薬剤学、製剤物理化学

【担当科目】

製剤材料の性質、物質の変化、物質の状態、薬学の基礎としての数学、医薬品製剤安定性特論など

【メッセージ】

薬物の溶解性、化学的安定性や生体膜透過性などの物理化学的性質に関する物性研究は医薬品製剤を開発する上での基礎研究として重要です。薬物と製剤材料の性質や機能を上手く応用すれば患者さんに望まれる新しい製剤を創り出せることもできます。

【リンク】

研究者情報 オリジナルホームページ

■多糖類の性質と機能を探る

アルギン酸やキトサンなどの多糖類は天然由来の高分子電解質で、水溶液中でゲルを形成する性質があります。例えば、アルギン酸はカルシウムイオンなどの特定の金属イオンと結合して、キトサンはポリリン酸などの陰イオンと結合して、それぞれゲルを形成します。ゲルを形成する条件(濃度、温度、共存物質など)やゲルの性質は多糖類の種類(化学構造、分子量など)で大きく異なります。このように多糖類の性質を明らかにすることによって、多糖類とそのゲルの新たな機能を見出し、製剤材料としての応用に結びつけたいと思います。

キトサンのゲル化およびゲル-ゲル転移


■薬物の放出速度を調節できる多糖類被膜ミニカプセルを調製する

多糖類が特定の物質と結合して瞬時にゲル化する性質を利用して、液中硬化被覆法という方法で薬物のカプセル化をすることができます。写真のように、薬物固体がアルギン酸ゲルの均一な皮膜で覆われていることがよくわかります。このようなシームレスカプセルから薬物は一定速度でゆっくり放出されますので、1日1回服用で効果が持続する徐放性製剤の調製を目指します。

アルギン酸カルシウム被膜ミニカプセル断面の走査型電子顕微鏡写真


■時限放出型や刺激応答型薬物放出に挑戦する

薬物固体からなる内核を多糖類固体で被覆した錠剤は有核錠とよばれます。このような錠剤の場合、薬物は最初の段階では全く放出されない時間(ラグタイム)があります。このとき、錠剤の被覆層の組成を変えることによってラグタイムの長さを任意に調節することもできるので、服用後のある一定時間で薬物が放出されるような時限放出型製剤を調製することができます。さらに、溶液のpHや温度、特定のイオンに感応して薬物放出が起こる刺激応答型製剤の調製にも挑戦しています。

多糖類を外層とする有核錠の薬物放出性


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