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平成元年3月に瀬戸内海に生息する魚類などの海洋生物の生態および生化学的機能に関する基礎研究と、それらの増養殖と利用についての応用研究を行い、栽培漁業の発展に寄与することを目的に設立された。そして、同年3月には施設および機械を管理するための技術職員1名が、4月には教員3名が着任し、本学附属の内海生物資源研究所(通称マリンバイオテクノロジーセンター)として発足した。本研究所の設立は、昭和58年に薬学部が新設され、さらに昭和61年に工学部生物工学科が開設されたことに伴い、本学が海洋生物分野に対する認識を深め、これを教育に反映させようとの構想によるものである。昭和62年には、立地条件に恵まれた現在地の因島の大浜海岸埋立地に設立することが決定され実現した。
設立当初は、海洋プランクトンおよび瀬戸内海に生息する魚を飼育し、それらの生理生態および海産物の分析と加工の研究が可能な研究施設に、学生数十名が宿泊して研修可能な厚生施設を併設してスタートした。平成元年、広島県主催の「海と島博」が開催されることになり、因島もその一会場に指定されたことから、広島県から本研究所にも協力の依頼があった。本研究所の目標の一つに「地域の教育や文化の発展に寄与し、子供たちに海洋生物への夢を懐かせ、科学への心を誘う」ことがかかげられていた。そこで、海と島博に協力するとともに、訪問者が海洋生物に接していただくために水族館が建設され、同年7月に竣工した。さらに、平成3年には養魚飼育棟が建設され、海洋生物の研究に対する研究施設が整備され、セミナー・図書室、共同研究実験室、藻類培養室、病魚飼育実験室、養魚大水槽、水族館、宿泊施設、事務室などを備えた誇り得る研究所となった。
平成2年度からは生物工学科4年次生7〜8名の卒業研究、平成3年度からは大学院生1〜2名の特別研究の指導が行われるようになった。そして、魚病細菌に対する免疫応答、新しい微細藻類の分離・分類、光合成細菌の魚の餌料への応用などの研究が行われた。また、学外との研究交流も活発に行われた。これらの研究成果を公表するために、平成3年10月に本研究所報告第1号を刊行し、年報として現在までに第12号を発行した。
「海と島博」以来、水族館を無料で公開するとともに、地元小学校児童との稚魚の放流会、親と子の海辺教室などを開催して、地域との文化交流を盛んに行ってきた。
厚生施設やセミナー・図書室は、学生のクラブ活動、研究室やゼミの研究教育活動、教職員や学生との懇親、委員会の開催などに利用され、現在に至っている。
平成10年4月に工学部海洋生物工学科が創設されたのに伴い、同学科の臨海キャンパスとして、本研究所内に学生実験棟、講義棟、研究棟が新設されるとともに、生物育成系と生物育種系の2研究室が設置された。そして、既設の本研究所の全研究施設および海水取水設備を海洋生物工学科の設備として使用することになった。そして、本研究所は本学附属の研究所から、工学部附属の研究所に移管されることになり、管理棟と水族館だけの研究所として再出発することになった。現在、研究所内には海洋生物工学科4年次生の1/3の学生に加えて、大学院の学生が研究に取り組んでいる。また、水族館は学芸員養成のための実習にも活用されている。さらに、平成12年7月には、瀬戸内海の海洋調査および実習用として、実習船(第二爽風丸:写真)が配置された。
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