研究室の歴史と卒論テーマの変遷
平成10年度〜平成12年度
この時期は海洋生物工学科ができたばかりで、卒論生がいなかったので、お隣の生物工学科から希望する学生に来てもらって卒論をおこなっていた。研究室のメインテーマであるホヤ幼生の神経マップ作製に向けて、マーカーとなる神経細胞特異的遺伝子の単離や、神経細胞特異的抗体の作製などが始まった。また平成11年度には成体脳のEST解析が始まった。
卒論テーマ
平成10年度(卒論生9名)
・カタユウレイボヤ神経特異的遺伝子の単離と解析
・カラムクロマトグラフィーによるカタユウレイボヤ神経特異的抗原の精製
・カタユウレイボヤの神経発生における免疫組織学的研究
平成11年度(卒論生2名)
・カタユウレイボヤ脳サブトラクトcDNAライブラリーの解析
平成12年度(卒論生2名)
・カタユウレイボヤ脳ホルモン様遺伝子群の解析
・カタユウレイボヤ軸索伸長因子遺伝子の解析
平成13年度
この年は神経特異的遺伝子として神経伝達物質合成酵素遺伝子に着目し、その単離と塩基配列の決定を網羅的におこないはじめた。また生物育成研究室との共同研究でヒラメのHox遺伝子群の解析を始めた。この年の卒論生は海洋生物工学科の1期生で、11名が当研究室に配属された。
卒論テーマ
・カタユウレイボヤ神経特異的遺伝子の大腸菌内での発現条件の検討
・カタユウレイボヤ神経伝達物質合成酵素遺伝子の単離と塩基配列の決定
・カタユウレイボヤにおける脳神経節EST解析
・ヒラメの形態形成に関与するHox遺伝子群の単離と塩基配列の決定
平成14年度
この年から、神経特異的遺伝子として新たに神経ペプチド前駆体遺伝子の研究が始まり、その単離と塩基配列の決定を精力的に行った。また神経系だけでなく、脊索や筋肉など他の組織特異的遺伝子産物に対する抗体の作製が始まった。この年の卒論生は17名で、そのうち9名が女子という当研究室史上もっとも華やかな(うるさい?)年であった。
卒論テーマ
・カタユウレイボヤ神経特異的遺伝子の大腸菌内での発現条件の検討
・カタユウレイボヤ神経ペプチド関連遺伝子の単離と解析
・カタユウレイボヤの脳神経節完全長cDNAライブラリーの作製とEST解析
・カタユウレイボヤ組織特異的特異的遺伝子の大腸菌内での発現条件の検討
・ヒラメHox遺伝子群の単離とその塩基配列の決定
平成15年度
この年は今までの研究をより発展させるテーマが多かった。また免疫染色の条件設定やin vitro タンパク質合成法の検討など、新しい方法の開発にも力を入れた年であった。この年の卒論生は19名で、過去最多の年であった。
卒論テーマ
・カタユウレイボヤにおける神経伝達物質合成酵素遺伝子の大腸菌内での発現条件の検討
・カタユウレイボヤ組織特異的遺伝子の大腸菌内での発現条件の検討
・カタユウレイボヤにおける脳ホルモン関連遺伝子の発現部位の検討
・カタユウレイボヤ神経マップの作製における試料作製法の検討
・ in vivoおよびin vitroでのタンパク質合成法の比較検討
平成16年度
この年から、いままでの卒研で作製した特異的抗体を用いた免疫学的解析が本格化する。さらに神経特異的抗体の発現調節機構をその上流解析により明らかにしようとする研究が始まり、いよいよ当研究室のテーマも黎明期からから脱するものが増えてきた。この年の卒論生は10名であった。
卒論テーマ
・カタユウレイボヤ神経伝達物質合成酵素に対する抗体の作製
・カタユウレイボヤ神経細胞特異的抗体を用いた免疫組織学的研究
・カタユウレイボヤ神経ペプチドの発現パターンの解析
・カタユウレイボヤ神経特異的遺伝子の調節領域の解析
平成17年度
今年は、昨年に引き続き、今までの成果を受け継ぎつつ、神経特異的抗体の作製や神経特異的遺伝子の発現パターンの解析などを中心におこなっている。また新たに文部科学省科研費「特定ゲノム」プロジェクトの一員として、カタユウレイボヤの全遺伝子の発現プロファイルづくりに参加することになる。現在卒論生は18名である。
卒論テーマ
・カタユウレイボヤ神経伝達物質合成酵素に対する抗体の作製
・カタユウレイボヤ神経特異的遺伝子の調節領域の解析
・カタユウレイボヤ全遺伝子の発現プロファイルの作製