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平成17年度後期科目 「学生による授業評価」の集計結果から -「学生にとって分かり易い授業」を行うために-

平成18年4月27日
福山大学自己評価委員会

1.はじめに

福山大学では授業改善を目的として、平成18年1月に本学専任教員の担当する後期授業科目について「学生による授業評価アンケート調査」を行った。本調査は17年度前期に引き続いて実施したものである。
 福山大学では授業改善を目的として、平成18年1月に本学専任教員の担当する後期授業科目について「学生による授業評価アンケート調査」を行った。本調査は17年度前期に引き続いて実施したものである。
 調査対象科目の選定は学部長および学科長に依頼し、調査は前回と同様にマークシート上の18項目の質問に対して該当する項目を選ばせるとともに自由記述欄への意見を記入する方法で実施し、集計作業を業者に依頼した。調査対象科目は365科目で、学生から19,686枚(回収率78%)の回答を得た。  可能な項目については五段階評価に換算した。全学、学部毎、学科毎に各回答の平均値を算出し、その結果を全教員に配布した。また、授業改善に役立てるために、学部長ならびに学科長を通して科目毎の集計結果を各担当教員へ伝えた。
 アンケート内容および回答の五段階評価などへの換算方法は末尾の資料に掲載している。
  各質問項目間の相関を調べたので報告する。


2.質問に対する各回答間の相関


学生にとって満足できる授業とはどのような授業であるのかを知るために、各質問項目に対する回答間の相関を調べた。相関を調べるにあたって、受講者数の項目を加える一方、数値化しにくい質問である質問1、質問2および質問14を省いた。各回答間の相関係数Rを表1に示す。

  3.欠席日数 4.遅刻・早退 5.学生の態度 6.シラバス 7.分かり易さ 8.授業進度 9.授業準備 10.話し方 11.板書 12.教科書 13.授業回数時間 15.私語 16.教員の熱意 17.質問の対応 18.満足度
受講者数 -0.445 -0.425 0.105 0.155 -0.002 -0.689 -0.069 -0.060 -0.061 0.219 0.200 0.157 -0.054 0.096 -0.070
3.欠席日数   0.601 -0.378 -0.276 -0.147 0.517 -0.092 -0.078 -0.119 -0.261 -0.218 -0.134 -0.104 -0.209 -0.106
4.遅刻・早退     -0.225 -0.091 -0.027 0.428 0.039 0.029 0.062 -0.172 -0.124 -0.252 0.027 -0.055 0.033
5.学生の態度       0.515 0.680 -0.059 0.567 0.553 0.633 0.418 0.297 0.315 0.585 0.546 0.689
6.シラバス         0.462 -0.074 0.573 0.434 0.546 0.381 0.352 0.252 0.480 0.551 0.495
7.分かり易さ           0.215 0.782 0.765 0.814 0.450 0.361 0.230 0.720 0.662 0.991
8.授業進度             0.244 0.231 0.223 -0.153 -0.068 -0.273 0.192 0.060 0.290
9.授業準備               0.776 0.776 0.366 0.377 0.308 0.800 0.737 0.840
10.話し方                 0.775 0.304 0.319 0.341 0.766 0.661 0.789
11.板書                   0.386 0.337 0.230 0.703 0.650 0.833
12.教科書                     0.357 0.292 0.363 0.365 0.422
13.授業回数時間                       0.150 0.312 0.443 0.396
15.私語                         0.334 0.291 0.242
16.教員の熱意                           0.759 0.805
17.質問の対応                             0.748




表1 各質問項目に対する回答間の相関係数(R)




3.「授業の分かり易さ」について

「授業の分かり易さ」は多くの項目と高い相関を示した。図1に分かり易さと満足度の関係を示す。「授業の満足度」との相関では、表1の中では最も高い相関係数R=0.911を示した。前回はR=0.865であった。前回のアンケートの結果を踏まえて教員各自が分かり易い授業を進めるべく努力をしたのでR値が大きくなったと思われる。また、75%の学生が「分かり易い」もしくは「ほぼ分かり易い」と評価している。ただ、分かり易さが2.5以下の授業があることには注意を喚起しなければならない。

 365科目について「質問7 授業は全般的にわかりやすかったですか?」の質問に対する回答を5~4.51、4.5~4.01、 ・・・、1.50~1の8段階に分け、それぞれに該当する科目数を棒グラフにしたものを図2に示す。


図2 授業のわかり易さの度数分布



「授業の分かり易さ」の五段階評価の平均値は3.68であった。調査科目の6%にあたる23科目が平均値をかなり下回る2.5以下の評価であった。学部別に五段階評価が2.5以下の科目数を表2に示した。なお、前回平成17年7月に行ったときの割合も参考のため最下欄に示した。前回よりも今回は評価2.5以下の科目数の割合は減少している。特に人間文化学部は0であり、学生に分かる授業をしていることがよくわかる。また工学部は前回よりも増加している。内容的には難しい面があるかもしれないが、教員のさらなる奮起を期待したい。

学部 経済 人間文化 生命工 合計
調査科目数 43 66 106 67 78 360
2.5以下の科目数 1 0 15 3 4 23
割合(%) 3 0 14 5 4 6
前回の割合(%) 12 3 11 12 6 8
表2 「授業の分かり易さ」の評価が2.5以下の学部別科目数



4.「授業準備」との相関

「授業準備」は「満足度」と2番目に高い相関R=0.840を示した。前回はR=0.62であった。分かりやすい授業にするために、教員が授業準備に時間を割いていることが裏付けられる。「授業をよく準備することで満足度が得られる」と言えるようである。図3に授業準備と満足度の関係を示す。


図3 授業準備と満足度の関係



5.「板書」との相関

「板書」は「満足度」と3番目に高いR=0.833の相関を示した。前回はR=0.656であった。分かりやすい授業を進めるために板書に注意を払っていることが窺える。板書は講義の要点を整理するうえでも学生にとって重要である。図5に板書と満足度との関係を示す。


図5 板書と満足度との関係



6.「話し方」との相関

「話し方」は「満足度」と4番目に高い相関R=0.789を示した。前回はR=0.627であった。話し方は声の大きさや目の視点あるいは間合いの取り方などと関連している。図4に話し方と満足度との関係を示す。


図4 話し方と満足度の関係



7.「教員の熱意」との相関

「教員の熱意」と「満足度」は5番目に高いR=0.805の相関を示した。前回はR=0.608であった。学生の学びたい意欲に教員が積極的に答えることは自明である。今回の調査では、教員の熱意に対して殆どの学生は3.5以上の評価をしている。教員の熱意と満足度を直接関連付けることは難しいが、学生は、教員の熱意について、講義中の熱心さに加えて、レポート課題の取り扱い、質問時の対応など総合的に判断しており、少なくとも分かり易さや満足度を醸造するための条件にはなっている。図6に教員の熱意と満足度との関係を示す。


図6 教員の熱意と満足度



8.「満足度」について

全ての授業科目について学生の満足度の度数分布を図7に示す。「満足度」の五段階評価の平均値は4.04であった。全学的にはほぼ満足している状況が伺われる。しかしながら、調査科目の0.5%にあたる工学部の2科目が平均値をかなり下回る2.5以下の評価であった。これらの科目では早急な改善が望まれる。


図7 満足度の度数分布



おわりに

平成17年度後期開講の365科目について「学生による授業評価のアンケート調査」を行い、その結果を基に、学生にとってどの様な授業が望ましいのかを質問項目に対する回答間の相関という観点から分析を行った。
 その結果、福山大学の学生は全体として講義に対して、分かり易く満足できるものであるとの評価をくだしていると言える。今回の質問項目を授業の内容、方法、熱意などの視点からながめると、教員が「授業の準備をよくして」、「聞き取りやすい話し方で」、「適切な板書で」、「学生が熱意を感じる」授業を行うことが重要であることが示された。この結果は前回の分析結果とまったく同様である。
 以上のデータが、授業の改善に少しでも役立つことを期待している。

資料
質問4~7、9~11、15~18についての回答の数値化
 「質問7 この授業は全般的にわかりやすかったですか?」を例にとって処理の概要を述べる。選択肢の中で、序列化できない「簡単でもの足りなかった」を除き、残りを「分かりやすかった=5」、「ほぼ分かりやすかった=3.67」、「やや分かりにくかった=2.33」、「分かりにくかった=1」とした。回答された選択肢の個数に該当する数字を掛け、その総計を回答数で割って5段階評価とした。
 他の質問についても同様な五段階評価をした。
質問3についての回答の数値化
 「質問3 あなたは、この授業に何回くらい欠席しましたか?」では、選択肢「0回=0」、「1~2回=1.5」、「3~4回=3.5」、「5~6回=5.5」、「7回以上=8」として平均値を算出した。さらに、「受講生全員が出席した=1」、「全員が7回以上欠席した=5」として五段階評価をした。
質問8、12、13の回答の数値化
 「質問8 この授業の進度は適切でしたか?」および「質問12 教科書・参考書などについてはどうでしたか?」では選択肢「適切であった」、「質問13 担当教員は授業回数や時間を守っていましたか?」では「守っていた」を選んだ数の全体に対する割合(%)で示した。


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