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人間文化学科 > 教員紹介 > 山川 廣司

人間文化学科 教員紹介
Department of Human Culture

山川 廣司(やまかわ ひろし)

【職名】

教授

【学位】

修士(文学)

【専門分野】

古代ギリシア史

【担当科目】

ヨーロッパの歴史と文化、ヨーロッパ史文献購読、文化演習、世界史、生活文化史など

【メッセージ】

歴史は暗記ばかりで嫌いだという人がいますが、大学で学ぶ歴史は、過去の出来事の因果関係を自分の力で史資料に依りながら推理し、過去の歴史像を自分なりに再構成することを目指します。そのためには何事にも好奇心旺盛で、積極的にチャレンジする活力が求められます。やりたいことを思いっきりやり遂げ、学生生活を謳歌しましょう!

【リンク】

研究者情報

■ミケーネ時代の王権

私は古代ギリシア史を専攻していますが、その中でも古い時代のミケーネ時代の社会経済史を研究しています。1952年に解読された線文字B粘土板文書を史料に、考古学の発掘成果などを援用しながら研究をしています。粘土板文書は王宮の財産目録などが記載されたものですが、そこでは王(ワナックス)を頂点に、未熟ですが官僚制と貢納制を機能させながら支配が行われていました。その王権や社会構造、経済、宗教などについて研究しています。

王権構造を示す線文字B粘土板文書(Er312)レプリカ


■紀元前二千年紀後半の「東地中海世界」の人・物資の移動と交流

これまでの研究で、紀元前二千年紀後半、東地中世界を中心にミケーネ諸王国、ヒッタイト帝国、エジプト新王国などの諸地域が人や物の移動に伴い、衝突や交流を行っていたことが明らかになりました。そのような交流は「東地中海世界」と呼ばれるようになりました。ギリシアの遺跡から出土したオリエント諸国からの輸入品や線文字B文書史料の分析を通して、東地中海を舞台にしたギリシア・メソポタミア・エジプトの経済や文化の交流の解明を行っています。

沈没船から発掘された金属の鋳塊や鉛ガラスの円盤鋳塊の交易品


■古代ギリシアにおける巡礼

ペロポネソス半島のエピダウロスでは、医神アスクレピオスによる治療祭儀を求めて病を抱えた人々が巡礼を行いました。エピダウロスの聖域には医療施設のほか、ギムナジオン(体育場)、スタジオン(競技場)、公共浴場、図書館、オデオン(室内劇場)、野外劇場、ストア(店舗)などが完備しており、外的治療を行いながら精神的リラックスをはかり、心身のリフレッシュが行われました。また治癒したあと、神の奇跡を記したお礼の奉納板や治癒した患部の部位の雛形を奉納する巡礼も行われました。

エピダウロスの医神アスクレピオス像


■戦争記念碑としてのパルテノン神殿

アテネのアクロポリスに聳え立つパルテノン神殿(処女神アテナ女神を祀る神殿)はアテネ・ポリスの象徴ですが、これは当時のアテネの指導者ペリクレスが正式にペルシア戦争終結で結ばれたカリアスの和約締結後、デロス同盟の基金を流用して建築したものです。内部には黄金と象牙で作られたアテナ女神像が安置されていますが、ツキュディデスによれば、その像の武具などは取り外し可能で、いつでも軍費などに転用できるとのことから、神殿というよりはペルシャ戦争の戦勝記念碑として建造されたものであろうと考えています。

アクロポリスの丘に建つパルテノン神殿


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