STAGE.2 アクティブ・ラーニングで学ぼう


主体的な人材は、教員が一方的に教える講義形式の教育や学生の受動的な学修経験では育成できません。現在、学生が能動的に学修に参加できる仕組みを備えた教授・学修法を意味するアクティブ・ラーニングが求められています。それによって、認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力を身につけることが可能です。福山大学では、このような方法を多くの授業で取り入れています。


幅広い力が身につく

人と協力しながら、物事を進める
自ら先頭に立って行動し、グループをまとめる
異なる意見や立場を踏まえて、考えをまとめる
パソコンを使って文章・発表資料を作成し、表現する
自分で目標を設定し、計画的に行動する
文献や資料にある情報を正しく理解する
既存の枠にとらわれず、新しい発想やアイデアを出す


アクティブ・ラーニングがもたらすもの

最善の教育は「自己教育」、つまり学ぶ者が自ら頭を使い、自らに教える自学自習でしょう。ただ、「馬を水飲み場までは連れて行けても、水を飲ませられない」の譬えのとおり、放っておいては、人はなかなか学ばないもの。大学での授業方法のうち、演習、実験、実習と違って、問題視されたのは講義、それも教員が一方的に教え、学生はひたすらノートをとるのが典型の「教えと学び」のかたちでした。それを変える仕掛けがアクティブ・ラーニング。もちろん見た目だけ「活動的」ではいけません。また誰にでも、どんな内容にも有効というわけでもないでしょう。しかし、この方法で特徴的なのは、特定の知識や技術・技能を単に「知っている」のでなく、それらを「使いこなせる」ようにしようと挑戦していることです。

大学教育センター長 大塚 豊



アクティブ・ラーニングを構成する主な学修方法

問題解決型学修(PBL)

身近な問題を素材とし、具体的な解決に向けて取り組む学修スタイル


スモールグループディスカッション(SGD)

少人数のグループに分かれ、自分の意見を述べながらグループとしての意見をまとめ、発表する学修スタイル


SGDに使用される教室の一例

ICT教室クラフト 詳しくは→こちら

プロジェクトラウンジ 詳しくは→こちら

工学部棟SGD室


サービス・ラーニング

地域に飛び出して奉仕活動などを行う学修スタイル

フィールドワーク

現地に出かけて調査・研究する学修スタイル

シミュレーション

実際の環境に合わせた条件で作業等を行い、模擬的に体験する学修スタイル







サービス・ラーニング
■経済学科

地域スポーツイベント

本学がプロバスケットボールチームの広島ドラゴンフライズと連携し、試合会場のSNSフォトブースの出展と試合運営補助を行いました。ブース出展では、学生自らが企画し、実践力を養いました。


PBL+SGD
■国際経済学科

海外研修

インドネシアのバリ島研修では、サラスワティ外国語大学でバリ島と日本の環境問題を比較しながら、現地学生とグループディスカッションやプレゼンテーションを行い、またバリ島の小学校で環境教育ボランティアに参加しました。研修を通じて、コミュニケーション能力や積極性、課題発見・解決能力を養います。


PBL+SGD
■国際経済学科

グローバル人材育成プログラム

海外進出する日本企業が直面する問題やその解決方法などを、備後企業からの講師を交えたディスカッションや、それら企業の現地拠点を訪問する海外研修をとおして学ぶ実践的講座です。



PBL+SGD
■税務会計学科

地域調査

備後地域の経済、社会の過去・現在・未来に関する疑問を、学外訪問調査により解決するアクティブ・ラーニングを実施し、事前・事後学習・現地調査学習を踏まえて、グループ別の討論や発表会を実施しています。



人間文化学部の取り組み

サービス・ラーニング
■心理学科

犯罪心理学課題実習

小学校の授業へ出向き、小学生と一緒に学区を点検して「地域安全マップ」を作り、犯罪の起こりやすい場所の見分け方を指導します。その製作過程で子どもへの教え方や接し方を工夫し、優しい態度も身につけます。


サービス・ラーニング
■心理学科

ひなた教室

発達に困難さのある児童や生徒を対象に、学習支援や社会的スキル訓練を実施しています。


サービス・ラーニング
■人間文化学科

人文フェスタ

人文フェスタは、人間文化学科の2年次生が企画・運営しています。自分たちのアイデアを形にして、大学と地域を結ぶ出会いの場となるイベントを実施しています。



サービス・ラーニング
■人間文化学科

国内外での研修

「台湾文化研修」では、淡江大学において現地の人々と交流し、言語や文化を学びます。また、「京都研修旅行」や「地域文化研修」では、様々な歴史や文学の舞台を巡ります。さらに、フィールドワークでの学修を通じて、問題解決能力を高めることも重視しています。


PBL+SGD
■メディア・映像学科

映画会

メディア・映像学科では、ゼミと連動した形で映画会を開催しています。作品の選定から関連するゲストを招いてのレクチャーまで、企画・運営を学生中心で行っています。


PBL+SGD
■メディア・映像学科

学内外への制作展開

メディア・映像学科では、複数の授業やゼミで学内外へと制作活動を展開し、いろいろな形で実現しています。ここからは、福山大学イメージキャラクターとなった「ふくりん」や、鞆の浦のバス停標識などが生まれています。



工学部の取り組み

PBL+SGD
■全学科

プログラミング道場

プログラミング技術の向上を目的として、拡張現実感(AR)、3次元CG、物理演算エンジン、ハードウェア制御といった技術を駆使してオリジナル・ゲームを制作しながら、独習力、企画力、問題解決力を鍛えています。


PBL+SGD
■全学科

学生フォーミュラカー製作プロジェクト

このプロジェクトは、「全日本学生フォーミュラ大会」へ挑戦することを目標にフォーミュラカーの知識・技術を学修し、仲間との協働・製作作業をとおして、積極性、行動力、コミュニケーション力を修得します。


PBL+SGD
■スマートシステム学科

土砂崩れ予測システム構築に資する超小型衛星プロジェクト

将来の土砂崩れ予測システムに向けて地上ロボットと協調する超小型衛星を研究します。設計・製作を学生が地域企業と協働し、ものづくりを学びます。軌道に入った衛星運用も、学生が地域と連携することで社会貢献を経験し、科学技術者の礎を築きます。



PBL+SGD
■建築学科

教養ゼミ

ゼミナール形式で取り組む1年次生の演習で、少人数のグループに分かれ、共通テーマにそった課題を自分たちで設定し、調べた内容をポスターセッション方式で発表します。


PBL+SGD
■情報工学科

アプリデザイン演習

情報工学科の様々な授業で身につけたプログラミングや情報処理技術を活用して、スマートフォンやタブレットで動くアプリを制作します。写真は学生が作成したアプリの一例で、最後にアプリの発表会を行います。


PBL+SGD
■機械システム工学科

自動車の強度

この授業では、自動車自体の強度やその評価方法等を学んでいきます。その中で、「自動車のどの部分を補強すれば強くなるか?」をテーマとして、シミュレーションソフトを使いながらグループディスカッションを行い、理解を深めるアクティブ・ラーニングを実施しています。



生命工学部の取り組み

フィールドワーク+SGD
■生物工学科

ワインプロジェクト

バイオテクノロジーの原点は発酵です。古くて新しい生物工学の理解を深めるため、1年次では福山特産であるブドウを自分たちで栽培し、2年次にはワインを醸造します。上級生が下級生を指導しながら、どうしたら良いワインができるかを科学的に考えます。


PBL+SGD
■生物工学科

生物多様性実習

生物工学科の実習では、大学敷地内で捕獲したアカネズミのDNAを解析して、環境変化が遺伝的多様性に及ぼす影響を実践的に学びます。班ごとに仮説を立て、罠の設置場所から結果の解釈まで議論し、最後に発表を行います。


PBL+SGD
■生命栄養科学科

公衆栄養学実習

地域や職域等の健康・栄養問題に関する情報を収集・分析し、問題解決に向けた実践力をつけることを目的としています。行政栄養士として、集団の健康づくりを食生活の面から支援するアプローチ方法を学びます。



シミュレーション
■生命栄養科学科

給食マネジメント実習

給食運営や経営管理を実践的に学びます。対象者に合わせた献立を立案し、試作、栄養計算、食材発注、栄養指導媒体の作成、大量調理を行います。給食提供後は、喫食者アンケートや価格計算を行い、評価・分析を行います。


フィールドワーク
■海洋生物科学科

臨海実習

因島キャンパスに宿泊して、磯の生物観察や夜間の発光生物の採集などの野外実習を行います。生物が生きている姿を観察することで得られる感動は、貴重な経験になります。



薬学部の取り組み

サービス・ラーニング
■薬学科

コミュニケーション交流学習

保育施設や高齢者施設を訪問し、園児や高齢者とマンツーマンにより継続的な交流を図ることで、医療人の基礎となるホスピタリティーを培い、コミュニケーション能力を身につけます。


PBL+SGD
■薬学科

コミュニケーションワークショップ

自分も相手も大切にした自己表現方法を身につけることで、より良い人間関係を築くことができます。心温まるワークショップを体験することで、優しい自分に巡り会えることができます。


PBL+SGD
■薬学科

薬学入門Ⅰ・薬学入門Ⅱ

グループで学習課題を調べ、討議・整理し、発表する能動学修の過程で、薬学に対する興味や意欲の向上とともに、問題解決能力やコミュニケーション能力も身につけます。



PBL+SGD
■薬学科

臨床推論演習

薬物による治療経過において、薬の効果や副作用などの問題点を明らかにし、その原因を探る際に用いる臨床推論の手法を学びます。また、問題点の解決法を提案し、それが適正であったかを評価する基本的なスキルをグループで議論しながら身につけます。


フィールドワーク
■薬学科

早期体験学習

病院、保険薬局、ドラッグストアなどの医療現場並びに製薬企業、医薬品総合商社、医薬品流通センターなどの医薬品関連施設を訪問し、多岐にわたる薬剤師の活動分野を見聞します。


クリニカル・クラークシップ(※)
■薬学科

実務実習(病院実務実習・薬局実務実習)

病院や保険薬局の医療現場において、指導薬剤師とともに内服薬や注射剤の調剤、医薬品情報の提供、病棟での薬剤管理指導、服薬指導、在宅医療、チーム医療など、薬剤師が関わる高い臨床対応能力を修得します。(※)病院等の現場で実践的な臨床能力を身に付けるための診療参加型臨床実習